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遺産分割協議の説明
複数の相続人がいる場合、相続人全員で話し合って、遺産分割により、誰が どの財産を相続するのかを決めなければなりません。
・通常は相続人全員が一堂に会して協議をします。 もっとも、持ち回り協議も全員が承諾すれば有効です。 ・合意があれば法定相続分と異なる分割も可能です。 (一部の相続人が財産を全く受け取らない事もできます・・・・この場合) 具体的にどのように分割すればよいのか? 「現物分割」による方法 現物分割とは・・・・現物を共同相続人に単独または共有名義でそれぞれに分配する方法です。 例・・・相続人ABがいるとして、Aは不動産を、Bは株式を相続するなど 例・・・土地を分筆して2つの土地に分け、それぞれABが相続するなど ただ現物分割では不動産、動産などもろもろの財産がある場合 きっちり相続分の通りに分割するのは難しい。 また、ABともに不動産を欲している場合に問題が生じます。 民法第九百六条は「遺産の分割は、遺産に属する物又は権利の種類及び性質、各相続人の年齢、職業、心身の状態及び生活の状況その他一切の事情を考慮してこれをする。」として分割の際の指針を定めています。 例えば、遺産として農地、建物、預金がある場合・・・・・ 実際に耕作している者に農地を、現に建物に居住している者に 建物を取得させ、両者の不均衡は預金で均衡をとるような方針で分割すべきです。 ・・・・農地・建物をいつの時点で金銭評価するのか→分割時 名古屋高決昭和47・6・29・・・金銭評価の基準のページ このように現金・預金があると調整できるのですが、例えば遺産がダイヤ1個である場合・・・ 分割するわけにはいきません。 そのような場合には、「換価分割」をします。 換価分割とは・・・・遺産を売却し、その代金を共同相続人に分配する方法です。 換価分割すべき例として、上述のダイヤのように分割が不可能な場合の他、農地のように現物の分割が妥当でない場合、分割してしまうと著しく価格が下落してしまう場合があります。 「代償分割」による方法 代償分割とは・・・・相続人の一人または数人に現物を取得させ、その代償として現物を取得する相続人に他の相続人に対して自己の相続分を超える分について債務を負担させる方法です。 例・・・・ABが相続人、遺産がダイヤ1個(時価100万円)である場合・・・・ Aがダイヤを相続し、AはBに50万円支払う。。。 代償分割の方法は裁判所の審判で分割する場合には「特別の事由がある場合」のみに許される方法です。 しかし、協議による分割の場合には、相続人全員が合意すれば問題ありません。 その他にも、共有のままにしておく、用益権を設定する分割方法もあります。 上記の方法を組み合わせて、分割すればよいのです。 例・・・ABC3つの土地があり、ABの土地については現物分割し、Cの土地については換価分割するなど。 |
![]() 預金・債務などの分割の対象となるか?
問題がなければ分割協議を行う事になるのですが・・・・
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