効率よく問題点に取り組もう

問題解決に取り組もうとするとき、あれもこれもと手を広げるのは効率のよい方法ではありません。 品質管理的アプローチでは、より大きな成果をより早く得るために、問題点に影響の大きい項目から検討を行います。そして、その項目が解決したら、次の重点項目にアプローチを移します。 問題解決に、どの項目の影響が大きいかを把握するために、RQCではパレート図を用意しています。

パレート図は、不良件数、不良個数、損失金額などを縦軸にとり、その割合の多い順に項目をならべた棒グラフに累積パーセント曲線を重ねたものです。
そうすることにより、重点対策項目とその効率を知ることができます。

RQCでパレート図を作成するには、項目別にその名称と度数を入力します。名称はデータラベルとして入力してください。
RQCは、その度数によって項目をソートし、項目別の度数とパーセントを計算してパレート図を作成しますので、項目の入力の順序に制約はありません。 データ数が少ないものは、その他としてまとめて表示することができます。

パレート図を使用するときの注意点

  1. パレート図の評価尺度(度数)は、不良件数、不良個数、クレーム件数、損失金額などが用いられます。
    しかし、同じ不良でも、「ちょっとした手直しで済むもの」や「破棄処分にしなければいけないもの」のように損失が異なるものが混じっている場合は、件数ではなく損失金額を度数として入力します。

  2. データの背景が異なる場合は、材料、機械、作業条件などデータを背景別に層別してパレート図を作成します。

  3. 分類する項目はあまり細分化せずに、対策を打つことを考えて分類をおこないます。
    (対策を打つためにパレート図を作成しているので、不良項目の発生過程を考え分類を行います。)

  4. 重点項目を選び、対策を行ったら、必ず効果の確認を行います。

●パレート図を活用しよう


品質管理講座
RQCで始めよう!品質管理的アプローチ
第一回・・・現状を的確に把握しよう(1)
     (変数別グラフ・変数別統計量グラフ)

第二回・・・現状を的確に把握しよう(2)
     (ヒストグラム)

第三回・・・効率よく問題点に取り組もう
     (パレート図)

第四回・・・変数間の関係を調べよう
     (散布図・相関分析・回帰分析)

第五回・・・統計情報線を活用しよう
     (3σ線の活用・統計情報線)

第六回・・・管理図を活用しよう
     (管理図)

第七回・・・データを分類しよう
     (層別)


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