2002年8月20日 火曜日 午後9時18分:
海津さん、はじめまして。今回お聞きしたいのは、日本語では「は」を「わ」と発音することがありますが(例: 「私は」の「は」)、この場合のローマ字表記は「ha」になるのでしょうか。「wa」になるのでしょうか。よろしくお願いします。
おといあわせありがとうございます。
日本の伝統的なローマ字論者のあいだでは、発音にしたがってつづるという信念がありましたので、助詞の、/エ/と発音する<へ>、/ワ/と発音する<は>、/オ/と発音する<を>は、発音にしたがって、それぞれ、<e>、<wa>、<o>とつづるのが一般的でした。
最近は、たとえば社団法人日本ローマ字会の「99式」では、<he>、<ha>、<wo>というかきかたもみとめています。
以下、現在の公的規格でどうなっているかをかきます。
<は>
は発音どおりに<wa>
とかく。
<へ>
は発音どおりに<e>
とかく。
<を>
は、現代仮名遣いでは助詞としてのみつかわれ、発音どおりに<o>
とかく。外来語の表記につかわれる<ヲ>
は<wo>
とかく。
これだけからは、どうかくかよみとることは困難ですが、「文部省(著). ローマ字教育の指針 ローマ字文の書き方.」など、この告示がでるまでの慣例から判断すれば、発音どおり<e>、<wa>、<o>とかくとおもわれます。
もとより人名の表記しか対象にしていないのでなんともいえませんが、発音にしたがってかくことが原則とおもわれますので、たとえば、/カオリ/と発音する<かほり
>は、<KAORI>とかくことになるとおもわれます。
以上です。なにかご不明な点などございましたら、またメールをください。
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