■「てんみょう」のつづり

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質問:

2001年12月29日 土曜日 午前5時28分:

はじめまして
僕は小学校2年生の天明**です。

僕のなまえは、「てんみょう」 といいますが、ローマ字では 「Tennmyou」 になると思いますが、おじさんが 「Temmyo」だといいます。

日本人にわかりやすい正しいローマ字での名前をおしえてください。

回答:

ご質問ありがとうございます。(質問のなかのおなまえがかいてあったところは、ふせ字にしました。)

小学校2年生のかたがよんでもわかるような文が、うまくかけるといいのですが、うまくかけないかもしれません。もし、わからないところがあったら、ちかくのおとなのひとにきいてくださいね。

日本語をローマ字でかくときのつづりかたは、小学校4年生の国語の時間にならいます。そのときには、<てんみょう>は<Tenmyô>だとならうはずです。

最後の文字が<?>などにばけてしまってよめないかもしれませんが、<o>のうえに、^ がついた文字です。これは、日本語をローマ字でかくときの、のばすおと(長音(ちょうおん))のしるしです。(この記号のなまえは、アクサンシルコンフレックスとか、サーカムフレックスアクセントとか、ヤマガタとか、いろいろないいかたがあります。)

おじさんがおっしゃっている、<Temmyo>というつづりは、外国にいくときに必要になる、パスポート(旅券(りょけん))という手帳のようなものに、お役所がなまえをかくときにつかわれるかきかたです。

パスポートでは、のばすおとのしるしは、つけません。また、<>の<n>は、<b><m><p>のまえでは<m>にします。(それがなぜかは、発音(はつおん: ことばをはなすために、くちやはなからおとをだすこと)するときのくちびるのうごきに気をつけてかんがえてみてください。)

このように、ローマ字のつづりというのは、ひととおりではなく、いくつかのかきかたがあるのです。

教科書にのっているローマ字は、「訓令式(くんれいしき)」とよばれています。その内容はここ(クリックしてください)にもかいてあります。

国語の時間に、先生によっては、

ということもおしえてくださるかもしれません。こういうかきかたは、「ヘボン式」とよばれているものです。ヘボン式では、そのほかにも訓令式とのちがいがいくつかあります。くわしくは、「■ローマ字のいろいろ」をみてください。

マクロンというのは、ハイフン(-)とおなじまっすぐなよこ線です。<o>のうえにつけると、<ō>となりますが、これも<?>などにばけてしまって、うまく表示できないかもしれません。

<Tennmyou>というつづりですが、たしかに、パソコンに「てんみょう」と入力するときには[T][E][N][N][M][Y][O][U]とキーをおしますが、[T][E][N][M][Y][O][U]でもかまいません。<ん>のときに[N]を2個つづけるのは、<>のあとに<><><><><><><><><>がつづいたときに、たとえば<たんい>が<たに>になったり、<きんようび>が<きにょうび>になったりしないようにするためです。

しかし、これはパソコンでのローマ字入力のしかたのはなしで、ローマ字で日本語の文や、日本の人名・地名をかいたりするときには、<NN>とはかかずに、<N'>のように、<'>(アポストロフィー)をつかうのがふつうです。

ただ、これは<>をあらわす<N>のあとに、<A>, <I>, <U>, <E>, <O>, <Y>, <W>がつづくときのはなしですから、<てんみょう>のときには、<Tenmyou>でかまいません。

また、<みょう>のつづりも、/ミョー/というふうに、のばすおとで発音されるときには、<myou>ではなく、のばすおとのしるしをつかって、<myô>や<myō> とかくのが、国語の教科書どおりのかきかたです。

しかし、^ などのしるしを文字のうえにつけることは、とくにコンピューターでかくときには不便なことがおおいし、じっさいの発音がのばすおとかどうかわからないときもおおいので、ひらがなでかくときのとおりに<myou>とかくというを提案しているひともいます。わたくしです(^^;。でも、この案は、まだ教科書にものっていませんし、パスポートでもつかわれていません。

ながくなってしまってごめんなさい。もしわからないところがあったら、またメールをください。

≡‥≡海津知緒(KAIZU Haruo)


変更記録

第1.1版(2001年12月31日)
新規登録。
第1.1.1版(2002年2月3日)
単独文書に分離。

版:
第1.1.2版
発行日:
2001年12月31日
最終更新日:
2003年12月6日
編著者:
海津知緒
発行者:
海津知緒 (大阪府)

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