■鉄道の駅名表示と道路標識のローマ字

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質問:

2002年8月16日 金曜日 午後22時58分:

公共の場で見かけるローマ字表記について質問します。よろしくお願いします。

質問:

鉄道における駅名のローマ字表記とか、道路の行き先案内や交差点の名前のローマ字表記には、法令や内規等の「きまり」があるのでしょうか。

つけたし:

この数日のあいだの私の観察結果を以下にまとめてみました。

■ 鉄道 (駅名)

0. 基本はヘボン式
1. 長音にマクロンを使う
例: Etchūjima (越中島)
2. m, p, b の前の撥音は“m”
例: Nihombashi (日本橋)
3. 撥音の “n” と “a, i, u, e, o, y” はハイフンで区切る
例: Den-en-ch&#x14d;fu (田園調布)

■ 道路 (交差点名)

0. 基本はヘボン式
1. 長短は区別しない
例: Etchujima (越中島)
2. 撥音はつねに “n”
: Nihonbashi (日本橋)
3. 撥音の “n” と “a, i, u, e, o, y” の区切るかどうかは不明
(なにかご存知でしたらおしえてください)
例1 《くぎらない》: Denenchofu (田園調布)
例2 《ハイフン》: Kan-eijirikkyo (寛永寺陸橋)

回答:

おといあわせありがとうございます。

まず、JRの駅名表示については、運輸公報昭和二十二年七月二十六日(土曜日)第四百九十号の達第三九八号、鉄道掲示規程(http://www.asahi-net.or.jp/~ez3k-msym/charsets/keiji.txt)というものがよりどころのようです。

基本的に改修ヘボン式(いわゆる修正ヘボン式)、長音の符号はマクロン、撥音は、<b>、<m>、<p>のまえは<m>でほかは<n>、撥音のつぎに母音か<y>がくる場合はハイフンでくぎる、ということのようです。

Romaji Spellings for Station Names(http://www.asahi-net.or.jp/~ez3k-msym/charsets/ekiroma.htm)も参考になるとおもいます。

私鉄各社も、おそらくはこれにならっているとおもわれますが、JRにくらべて、つづりのばらつきがおおいように感じられます。

道路標識のローマ字については、日本道路協会が1987年1月に発行(?)している、「道路標識設置基準・同解説」(http://www.jbook.co.jp/product.asp?PRODUCT=1231988)というものがあるようです。

そのなかみはというと、http://www.kictec.co.jp/inpaku/iken%20keikai/syasin/hebon/romaji.htm がそれのようです。

「国連条約の趣旨、従来の慣習等に基づき、固有名詞についてはヘボン式、普通名詞については、英語により表記」となっていますが、この「国連条約」というのがどういうものかについては、まだ未調査です。

長音表記は省略、はねる音(撥音)はすべて<n>、母音字または<y>のまえのはねる音の<n>のあとにはハイフン(-)をいれることがのぞましい、となっています。

以上ですが、参考になりましたでしょうか。なにかご不明な点などございましたら、またメールをください。

≡‥≡海津知緒(KAIZU Haruo)


変更記録

第1.1版(2002年8月12日)
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版:
第1.1.1版
発行日:
2002年8月17日
最終更新日:
2003年12月6日
編著者:
海津知緒
発行者:
海津知緒 (大阪府)

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