The biography of Gou Yuehua

06-07(Last)/14

7.日本の小野選手と対決

 5月6日、日本の新人、小野誠治選手と男子シングルスの決勝戦を行うことになり、その前に、過去2回も彼に勝っているのを思い出して、随行のドクターに「世界チャンピョンになるのは私の宿題だった。とうとう、この夢のかなう時が来たのだ」と言った。しかし、またも早まったことを言ってしまった。

 その日は私はシングルス、ダブルス、混合ダブルスで33セットに出ているのに対して、小野誠治選手は3試合しかやっていないから体力的に彼が有利なことや団体戦での敗北がまだ尾を引いているし、シングルスでこそ金メダルを獲らないと面子がたたないというプレッシャーが掛かっているのに対して、小野選手は3人の中国選手を破って決勝進出で調子の波に乗っているなど、体力的にも精神的にも不利な要素を全然計算に入れてなかったのだ。

 試合は、1セット目は20オールの後ミスが出て、セットを失った。そうなると、私は異常なほどに硬くなり、受身に立たされ、続いて2セット目も獲られて、0対2でリードされていた。3セット目も17対18でリードされていて、その時、初めての肉離れを起こし、朝鮮のドクターに治療をして貰ってから試合を続けて21対18でやっと3セット目を獲った瞬間、2回目の肉離れが始まった。5分間の休憩後、4セット目に入ったが早々に2回も肉離れを起こし、床に倒れてしまった。私は涙をのんで決勝戦を途中で棄権し、負けを認めなければならなかった。

▽男子シングルス 決勝
25 23
21 17

小野誠治(日本)

18 21 郭躍華(中國)
棄権

 

郭躍華自伝06***痛恨の肉離れ***

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