The biography of Gou Yuehua

06-02/14

2.痛恨の肉離れ

 主審の手から成績記録表を渡され、サインするのさえ精一杯だった。ドクターに手をとられて、控え室に入っても、今のことは現実にあったとはどうしても信じられない。右の股が4回も"肉離れ"したため、男子シングルスの決勝を途中で放棄しなければならなかった。これは卓球史上前代未聞のケースではなかっただろうか。

 このことについて色々と受けとめられたらしい。

 「中國男子チームが全ての種目で(混合複を除いて)優勝を逃したのは26回世界選手権以来、初めてのことで、中國チームが世界卓球界を制覇する時代はもう過ぎ去ったことを物語っている」、これは35回大会についての日本の報道。

 「長い間、絶対的優勢を保ち、世界卓球界のアイドルになっていた中國は無意識のうちにプレッシャーがかかり、今度の失敗を招く結果になったのだ」、これはハンガリーの監督が記者に語った言葉だ。

郭躍華自伝06***痛恨の肉離れ***

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