The biography of Gou Yuehua

05-01/14

1.初めての海外試合

 偶然というべきだろうか。1972年10月、この日の午後、私は白植芳、陳偉の二人と一緒に新しく建てられた福建省体育館への劇を観に行った。それは全国大会の開幕式の為に行われた出し物です。大変な人出で坐る所が無くて困っていると、突然、私の頭に鳥の糞が落ちた。恥ずかしくてたまらなかったが、白植芳と陳偉は、「きっと良い事があるぞ。牛の糞を踏めばお金が見つかるとお年寄りは言っているじゃないか。」と言ってくれた。

 考えてみると、これまでに全国大会には一回出ただけで、それも主力としてではなかったし、大して活躍もしていなかったのに、この知らせは天から降ってきた喜びだとしか言いようがなかった。

 人生は何とドラマチックなものだろう。一笑に付すほどの価値しかないと思った事が、かえって生涯忘れられないことになったり、高くて望めないと思った目標はいつしか奇跡的に征服することもあったりする。

 私は遠くへ羽ばたこうとしている。

郭躍華自伝05***思い出の日本遠征***

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