The biography of Gou Yuehua

04-02/14

2.血と涙の出る練習

 1971年冬のことだった。私は台を左右に廻りながらのフォア打ちの練習で、相手側から来たロビングをジャンプしてスマッシュしていた。力が入り過ぎたのか、体が落ちたとたんに床が壊れて右足が床の中に入ってしまった。やっと抜き出したがもう血まみれになっていて出血が止まらない。痛くて立つことも出来なかったが、医務室へ行って処置してもらってから、重たい足を引きずって又コーとに戻った。

 又、ある日、長距離を走った時、私は体力の優れた先輩、梁少雄さんの後についていたがゴールが近づくと、急にスピードを上げダッシュし始めた。この無言の兆戦に梁さんもスピードを上げた。こうして、二人が肩を並べて競い合ううちに、だんだん息が苦しくなってきて、足もがくがく震え出した。止めようとも思ったが、梁さんが疲れてスピードも落ちてきたのを見て、私は歯を食いしばって、最後まで頑張り、ついに一番でゴールインした。このことは、「困難は誰にも同じだ。自分が駄目と感じた時、相手もそうだ。もう一踏ん張り・・・・・・これが勝ちなのだ」ということを私に教えてくれたのではないだろうか。この様に勝ちを求めて、自ら苦労すれば苦しみも楽しみになるのだ。

郭躍華自伝04***大好きだった卓球***

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