The biography of Gou Yuehua

01-02/14

2.厦門 わが故郷

 幼年時代、はじめて故郷を離れ省郡の梅州で合宿をしていた頃、こんな夢をみた。手に持っているラケットが大きな白鷺となり私を乗せて遠く故郷へ飛んでいく大人になってからも試合で海外へ出かけた時は子供の頃に見たこの夢が懐かしく思い出され、この夢がかなってほしいと祈るのだったこれは祖国や故郷への限りなく深い愛情以外の何ものでもなかった。

 1983年9月28日、中国卓球協会、上海市卓球協会、福建省卓球協会の共同主催で「郭躍華引退試合」が行われることになった。このニュースが広まると、上海の皆さんや友人達から手紙が殺到した。彼らは、私の引退を惜しむと同時に卓球人生の思い出や、経験、そして現在と将来について語ってほしいと希望した内容で、これらの手紙を読んでいるうちに、私の胸が熱くなってきた。

 10何年も自分と寝起きを共にし、切っても切れない縁で結ばれていたラケットとも別れ、選手としての生涯を終えるにあたって胸にこみ上げてくる複雑な気持ちは、中秋月夜に遥か故郷に馳せるあの思いでに似ていた。この複雑な思いにかられて、私は家への手紙を書くような気持ちで卓球人生の思い出をたどりながらペンを走らせることにしました。

郭躍華自伝01***七歳でラケットを握る***

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