１１年第１問

問題文・・・・・

Ａは、工作機械メーカーのＢとの間で、平成１０年１月１０日、
「Ｂは、Ａに対し、同年５月３１日までに、Ａの工場専用の工作機械を製作してＡの工場に設置して引き渡す」
「代金（設置費用の実費２００万円を含む。）は、８００万円とし、Aは、Ｂに対し、契約締結日に内金３００万円の支払をし、工作機械の引渡しの日の翌月末日に残代金５００万円の支払をする」
との約定で契約を締結し、代金の内金３００万円の支払いをした。
なお、工作機械を設置するには、Ａが工場を事前に改造する必要がある。
Ｂは、同年４月３０日に工作機械を完成したため、その旨を直ちにＡに連絡して工場の改造を求め、その後も度々改造を求めたけれども、Ａが一向に工場の改造に取り掛からないため、工作機械を設置することができないまま、同年５月３１日が経過した。
なお、Ｂは、金融業者から工作機械の製作費として３００万円を借り、同年５月３１日までの利息として２０万円の支払をした。
Ｂは、Ａに対し、契約を解除する旨の意思表示をし、損害賠償として代金相当額８００万円及び金融業者に対する利息金相当額２０万円の合計８２０万円の支払を請求した。これに対し、Ａは、その解除及び損害賠償額を争っている。
まず、Ｂの契約解除が認められるかどうかについて論じた上で、仮に契約解除が認められるとした場合のＡＢ間の法律関係について論ぜよ。
注意・・・製造物供給契約でありますが、特定物の売買契約の問題に適切に改題したと仮定して下さい。

（解答）民法を知らない人が、このシステムを利用した場合のシュミレーション。なお、各ページの上にある、「５分」とか「３０秒」の記載は、民法を知らない人に当該質問を理解させるのには、その位の時間がかかる・・・・と推測した目安です。

Ａがシステムを利用しているとすると・・・
まず、最初のページで、物の持ち主が変わる約束　をクリックしてくれると仮定→
ページを進めて、普通の売買契約と理解できたとする（注意参照）。
さらに、ページを進めて、意思表示等に瑕疵なく、債権債務が発生したと理解できたとする。

物債務から検討し、ページを進めると、「契約後、以下の事情は　ないか？」と質問するページがでてくる。手付による解除が、問題となると思ってしまうかもしれない。手付のページを作成していないが、３００万円の内金は手付ではない。また、手付としても手付金を放棄しなければならず適切な方法ではないと理解できると仮定する。（時間はかかると思うが）別段の変化が無かった場合→
受領なし→
現実の提供なし→
口頭の提供許される→
口頭の提供あり→

メイン論点のページに到達
金銭債権をまず調べてしまった場合・・・・金銭債権が後履行なので、金銭債務は遅滞でない状態と分かり、このページに戻ってくる。
受領義務の説明を読み、同義務有る場合と判断してくれたと仮定する→

解除の効力あり→
本問は、代金を内金として払っている。したがって、まず、原状回復から検討→
契約当事者に代金のみ→
この金銭債権を検討・・・・話を進めると・・・返還請求が有った時から遅滞の状態になると分かる。

解除の効力のページに戻って、損害賠償で売主をクリック
本問の工作機械は専用品であるので時価は、代金より安いと判断すると仮定（Ａはメーカーなので時価がいくら位か当然分かっているはず）→
価値が下落した事情はない。したがって、Ｂに通常損害としてＡが差額を予見し予見しうべきであったとの主張なしに、請求できる。

さらに、外の損害をクリック
利息分について自力で検討することになる。
わたしは、愛子さんや真理子君なら、損害にあたらないと認定できる　と思う。更に、設置費用の実費２００万円まで、そのページで検討してくれるのでは、と思う。買かぶり過ぎか？
実際に検討させてみなくては分かりませんが・・・
わたしは利息２０万円につては、損害にあたらないと思うが、利用者は間違えて損害として認定してしまったと仮定する。
戻り、ここをクリック→
損益相殺で免れた支出２００万円は請求できないと判断したと仮定→

以上から、Ａは８２０万円から　実費２００万円　と　機械の時価を引いた金額を請求してしまう事になる。（利息について間違い）

なお、本問を売買契約としてもらったが、請負契約とすると、製作物の所有権の帰属が問題になり、争い有るも、所有権は請負人に帰属すると解すれば、機械の時価は引かなくても良い事になる、と思われる。

このように、利息について間違えるのでは・・・と思う人はた人は、「おわりに・・・批判と反論」も是非読んで下さい。特に、分からない問題が、在り得るから・・・・システムを作っても無駄だ・・・との批判

①金銭債務の請求ではウマクいかず、戻って、受領遅滞による解除を検討しなければならず　②原状回復を検討した後に、損害賠償のページに戻ってこなければならず、
システムを利用する人が戻ってこれなくなってしまう可能性もあるので、分かりやすく作りなおす必要がある。