セル参照を覚えましょう!

エクセルで計算をおこなうために必ず覚えたいのが,
セルをコピーする際の「相対参照」と「絶対参照」の違いです。

「九九算の表」の効率の良い作り方を例に説明します。

9×9の表を作ります
 1〜9の数字を見出しにした、9×9の表を作ります。

 B2セルに計算式「=A2*B1」を入力し、横にコピーしてみると……

正しい一の段になっていません
 正しい一の段になっていません。

 D2セルの計算式は「=A2*D1」であるべき。

 つまり、計算式の前半で参照するのは常に「A列」であるべきなのです。

式の前半で列番号のみを絶対参照します
 これを解消するために、列番号の前に「$」(ドルマーク)を付けます。

 B2セルの計算式「=A2*B1」を「=$A2*B1」に修正します。

正しい一の段になりました
 答は変わりませんが、これをコピーすると違いが生じます。

 同じようにコピーしてもD2セルの計算式が「=$A2*D1」となりました。

 これで常にA列の見出しの数値を使えます。

このように「$」(ドルマーク)を付けて、列、行のどちらか、若しくは両方を固定することを「絶対参照」といいます。

上の例では列のみを固定して絶対参照し、行については相対参照のままにしました。
次はこの行(一の段)をコピーして、二の段以降を作成してみます。

参照位置がズレています
 B2からJ2を選択して右クリック・コピーし、
 B3からB10を選択して貼り付けると、明らかに答が違います。

 G5セルの計算式は「=A5*G1」であるべき。

 つまり、計算式の後半で参照するのは常に見出し行であるべきなのです。

式の後半で行番号のみを絶対参照します
 これを解消するために、行番号の前にも「$」を付けます。

 B2セルの計算式「=$A2*B1」を「=$A2*B$1」に修正します。

正しい九九の表になりました
 これをコピーすれば、9×9すべてのセルで
 正しい答になります。



 「$」の位置の違いに注意。



 編集中、セル番地の部分で
 「F4」キーを押すごとに切り替えられます。

このように「絶対参照」は、列のみ、行のみ、若しくは列と行の両方の、
いずれかを固定して、コピーした際にズレが生じないようにできます。

ズレてくれた方が正しい場合もありますので、コピーする際に相対参照と絶対参照のどちらが良いのか?
混在させた方が良いのか? を、見極めることが必要です。   次へ