リストの表示について

 「EQ」誌のチェックリストの基本方針は、すべての作品を同じスペースで取り扱うことでした。ここでもすべての作品を同じ分量で紹介・評価しています。つまり歴史に残る傑作も、出版直後に忘れ去られるであろう作品も平等に扱ってます。これが本リストの最大の特徴であり、ウリでもあります。詳細は以下のとおりです。
 リストは年代順に作成しています。年代順のリストが完成したら、著者別のリストも作る予定にしていますが、これはかなり先になると思います。。
 邦題は、最初に出版されたものを表示しています。例えば早川書房と東京創元社で同じ原書が翻訳された場合、奥付けの出版日が一日でも早い方の訳題、訳者しか表示してません。後年、改訳されたり、別訳で別の出版社から出た場合は、出来るだけコメントの部分に追記するようにしています。
 原作者のカタカナ書きは、将来著者別リストを作るときや検索に便利なように、本に表記されているものと異なる場合があります。例えばクリスティーは、出版社によってはクリスチィ、クリスティになっていますが、ここではすべてクリスティーに統一しています。そして表記が異なる場合は、原則として早川書房の表記に準じました。しかし同一出版社内でも不統一の例があり、これについてはあまり厳密に統一はしていません(入力ミスもありそうです)。
 出版社についても、途中で社名が変更したところがありますが(東京創元社−>東京創元新社など)、これも検索が便利なように、よく使われている出版社名に統一してあります。
 発行日については可能な限り現物をチェックして年月日を記入しています。古本・新本が入手できない場合は、記入していないものもあります。
 評価についてはここを参照してください。なお★印のない作品は未読です。未読のために、ミステリー境界領域の作品は積極的にリストに含めています。つまり★印のない作品の中には、ミステリーでない作品も含まれている可能性はあります。
 コメントについては、「EQ」誌の鼎談「ミステリーを酒の肴に」をまねて、主人公、事件、背景という小見出しを付けています。このような形式でのまとめ方は数年間だけでしたが、チェックリスト欄の紹介文と文字数はほとんど同じなので、ここでは既発表の文章を小見出しにあうように再構成しています。私がチェックリスト欄で扱わなかった作品については、以前から個人的に作っていた読書ノート、読書カードに書かれているコメントから作成しました。最初からこのようなリストを作ることを考えていたわけではないので、中にはたった一行のコメントしか残っていないものもあり(特に短編集ついては収録題名しか書かれていないものも多く)困りましたが、多くは当時の(初読時の)コメントを生かしていますし、★印の評価も基本的には最初のままです。なお読書ノートは二十歳過ぎから書き始めましたので、それ以前に読んでいたシャーロック・ホームズ物を始めとする古典的な作品は、ほとんど記憶だけを頼りに余白を埋めました(したがって単なる思い出話ばかりですが)。しかし内容をまったく思い出せない作品については、一部再読してコメントをつけました。なお「事件」については、刊行本の裏表紙などに書かれている梗概を大いに利用させて貰いました。
 本リストは時間をかけて作っていますが、しょせん一人のミステリー好きが趣味で作ったものです。うっかりしたミスや明らかな間違いがあると思いますし、抜けている作品もあるはずです。リストについて情報提供(修正や追加など)していただける方はここまでご連絡いただければ幸いです。


戻る