2025年に翻訳された英国ミステリー
| 本年のベスト5 (1)『デスチェアの殺人(上下)』( M・W・クレイヴン) (2)『罪の水際』(ウィリアム・ショー) (3)『眠れるアンナ・O』(マシュー・ブレイク) (4)『マーブル館殺人事件(上下)』(アンソニー・ホロヴィッツ) (5)『沈黙』(アン・クリーヴス) 本年の特徴 今年の英国ミステリの翻訳点数は40点強で、昨年より少なかった。SF的な作品や怪奇物、コージー作品、小出版社の作品などを含めての数字だから、邦訳ミステリの人気は長期低落傾向に入ったような気がする。トップはいつも通りクレイヴンのポー・シリーズの最新作とした。2020年代に入ってからは毎年1位か2位に推している鉄板シリーズの作品なので新鮮味はないが、そこはご勘弁。カルト教団内の殺人を扱った暗い内容とはいえ、終盤のスリリングな展開には圧倒された。2位と3位には本邦初紹介作家の作品を並べたが、このようなレベルの高い初紹介作家のミステリがまだ読めるなら、前言を翻して英国ミステリ界はまだまだ安泰と言えるかもしれない。 |
| 題 名 | 原作者 | 翻訳者 | 出版社 | 面白度 |
| 『消えた王冠は誰の手に−ロンドン警視庁王室』 | ジェフリー・アーチャー | 戸田裕之 | ハーパー・コリンズ・ジャパン | |
| 『アプルビイ犯罪夜話』 | マイケル・イネス | 宮澤洋司 | Honyaku Douraku | |
| 『天界の戦い』 | チャールズ・ウィリアムズ | 風間賢二 | 扶桑社 | |
| 『国会採決を告げる電鈴』 | エレン・ウィルキンソン | 井伊順彦訳 | 論創社 | ★★ |
| 『螺旋墜落』 | キャメロン・ウォード | 吉野弘人 | 文藝春秋 | ★★★ |
| 『本好きに捧げる英国ミステリ傑作選』 | マーティン・エドワーズ編 | 深町眞理子他訳 | 東京創元社 | ★★★ |
| 『蜘蛛の巣〔小説版〕』 | チャールズ・オズボーン | 山本やよい | 早川書房 | ★★★ |
| 『溺れる少女』 | ケイトリン・R・キアナン | 鯨井久志 | 河出書房新社 | |
| 『沈黙』 | アン・クリーヴス | 高山真由美 | 早川書房 | ★★★★ |
| 『小路の奥の死』 | エリー・グリフィス | 上條ひろみ | 東京創元社 | |
| 『『高慢と偏見』 | クローディア・グレイ | 不二淑子 | 早川書房 | ★★★ |
| 『デスチェアの殺人(上下)』 | M・W・クレイヴン | 東野さやか | 早川書房 | ★★★★ |
| 『冒険家クラブの冒険談』 | 五人の男と一人の女 | 平山雄一 | ヒラヤマ探偵文庫 | ★★ |
| 『マルコム・セージ探偵』 | ハーバート・ジェンキンズ | 平山雄一 | ヒラヤマ探偵文庫 | ★★★ |
| 『夜明けまでに誰かが』 | ホリー・ジャクソン | 服部京子 | 東京創元社 | ★★★★ |
| 『罪の水際』 | ウィリアム・ショー | 玉木亨 | 新潮社 | ★★★★ |
| 『誰も知らない昨日の嘘』 | メアリー・スチュアート | 木村浩美 | 論創社 | ★★★ |
| 『世界の終わりの最後の殺人』 | スチュアート・タートン | 三角和代 | 文藝春秋 | ★★★ |
| 『ホワイトハートの殺人』 | クリス・チブナル | 林啓恵 | ハーパー・コリンズ・ジャパン | ★★★★ |
| 『英国幽霊屋敷譚傑作集』 | コナン・ドイル他 | 夏来健次 | 東京創元社 | ★★ |
| 『修道女フィデルマの慧眼』 | ピーター・トレメイン | 田村美佐子 | 東京創元社 | ★★★ |
| 『揺れる輪郭』 | グレアム・マクレー・バーネット | 宇佐川晶子 | 東京創元社 | ★★★ |
| 『罠』 | キャサリン・ライアン・ハワード | 高山祥子 | 新潮社 | ★★★ |
| 『 GB84』 | デイヴィッド・ピース | 黒原敏行 | 文藝春秋 | ★★★ |
| 『イーストレップス連続殺人』 | フランシス・ビーディング | 小林晋 | 扶桑社 | ★★★ |
| 『アガサ・レーズンと狙われた豚』 | M・C・ビートン | 羽田詩津子 | 原書房 | |
| 『アガサ・レーズンと月夜に消えた男』 | M.C.ビートン | 羽田詩津子 | 原書房 | |
| 『向かいを見つめる空き家の目』 | J・J・ファージョン | 小倉さなえ | 論創社 | ★★ |
| 『戦車兵の栄光』 | コリン・フォーブス | 村上和久 | 新潮社 | ★★ |
| 『覚悟』 | フェリックス・フランシス | 加賀山卓朗 | 文藝春秋 | ★★★ |
| 『虎口』 | フェリックス・フランシス | 加賀山卓朗 | 文藝春秋 | ★★★ |
| 『死へのダイヴ』 | レオ・ブルース | 小林晋 | ROM叢書 | ★★★ |
| 『眠れるアンナ・O』 | マシュー・ブレイク | 池田真紀子 | 新潮社 | ★★★★ |
| 『エージェント17』 | ジョン・ブロウンロウ | 武藤陽生 | 早川書房 | ★★★★ |
| 『貧乏お嬢さまと消えた女王』 | リース・ボウエン | 田辺千幸 | 原書房 | |
| 『マーブル館殺人事件(上下)』 | アンソニー・ホロヴィッツ | 山田蘭 | 東京創元社 | ★★★★ |
| 『弔いの鐘は暁に響く』 | ドロシー・ボワーズ | 友田葉子 | 論創社 | ★★ |
| 『恐怖が村に忍び寄る』 | エセル・リナ・ホワイト | 林清俊 | Kindle版 | |
| 『ロンドン、ドッグパーク探偵団』 | ブレイク・マーラ | 高橋恭美子 | 東京創元社 | ★★★ |
| 『空に浮かぶ密室』 | トム・ミード | 中山 宥 | 早川書房 | ★★★ |
| 『真冬の訪問者』 | W・C・ライアン | 土屋晃 | 新潮社 | ★★★ |
| 『スパイたちの遺灰』 | マシュー・リチャードソン | 能田優 | ハーパー・コリンズ・ジャパン | ★★★ |