1976年に翻訳された英国ミステリー

本年のベスト3
(1)『亡命者』(ブライアン・フリーマントル)
(2)『ゴールデン・キール』(デズモンド・バグリイ)
(3)『ウッドストック行最終バス』(コリン・デクスター)

本年の特徴
この年の話題をさらったのはJ・ヒギンズの『鷲は舞い降りた』であろう。確かにそれまでのヒギンズ作品より面白いものの、他の作家のスパイ冒険小説と比較すると、そう突出した作品とは思えない。ということでここでは『亡命者』と『ゴールデン・キール』をベスト1 2に挙げてしまった。どちらも著者らの第一作であるから驚きだ。ベスト3には、やはり著者の第一作ということで『ウッドストック行最終バス』を選んだ。なお個人的には仕事に慣れたこともあり、読書量が少し増えたのは嬉しかった。

題 名 原作者 翻訳者 出版社 面白度
『ペーレンベルクの遺産』 イヴリン・アンソニイ 工藤政司 二見書房 ★★★
『バルバドスの罠』 イヴリン・アンソニイ 渡辺美里 早川書房 ★★
『幻の金鉱』 ハモンド・イネス 池央耿 早川書房 ★★★
『堰の水音』 メアリ・インゲイト 青木久恵 早川書房 ★★★
『隅の老人』 オルツイ 山田・山本 早川書房 ★★★
『海底の剣』 ダンカン・カイル 仁賀克雄 早川書房 ★★★
『黒い塔』 P・D・ジェイムズ 小泉喜美子 早川書房 ★★★
『シャーロック・ホームズの復活』 ジュリアン・シモンズ 新庄哲夫 新潮社 ★★★
『彩られた顔』 J・スタッブス 北見麻里 早川書房 ★★
『来訪者』 ロアルド・ダール 永井淳 早川書房 ★★★
『ウッドストック行最終バス』 コリン・デクスター 大庭忠男 早川書房 ★★★★
『黒いアリス』 トム・デミジョン 各務三郎 角川書店 ★★
『ムーンレイカー号の反乱』 アントニイ・トルー 尾坂力 早川書房 ★★★
『黄金の守護精霊』 H・R・ハガード 菊池光 東京創元社  
『ゴールデン・キール』 デスモンド・バグリイ 宮祐二 早川書房 ★★★★
『原生林の追撃』 デスモンド・バグリイ 矢野徹 早川書房 ★★★
『鷲は舞い降りた』 ジャック・ヒギンズ 菊池光 早川書房 ★★★★
『こわい話・気味のわるい話第3輯』 平井呈一編 平井呈一 牧神社出版 ★★★
『ぼくはお城の王様だ』 スーザン・ヒル 高儀進 角川書店 ★★★★
『狼男卿の秘密』 イーデン・フィルポッツ 桂千穂 国書刊行会 ★★★
『決戦! バルト海』 C・F・フォレスター 高橋泰邦 早川書房  
『妖怪博士ジョン・サイレンス』 アルジャノン・ブラックウッド 紀田順一郎・桂千穂 国書刊行会 ★★
『重賞』 ディック・フランシス 菊池光 早川書房 ★★★
『亡命者』 ブライアン・フリーマントル 中村能三 二見書房 ★★★★
『ドーヴァー7/撲殺』 ジョイス・ポーター 乾信一郎 早川書房 ★★★
『おせっかいな殺人』 ジョイス・ポーター 山本俊子 早川書房 ★★★
『暗号指令タンゴ』 アダム・ホール 大庭忠男 早川書房 ★★★★
『地獄の綱渡り』 アリステア・マクリーン 矢野徹 早川書房  
『エルマコフ特急』 デレク・ランバート 武富義夫 立風書房 ★★★

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