1968年に翻訳された英国ミステリー

本年のベスト3
(1)『度胸』(ディック・フランシス)
(2)『殺人ファンタスティック』(パトリシア・モイーズ)
(3)『メリー・ディア号の遭難』(ハモンド・イネス)

本年の特徴
 本年も主役は冒険スパイ小説であった。ベスト3の内ニ作はフランシスとイネスの作品になった。マクリーンの人気が爆発し、四冊も翻訳されている。またM・アンダーウッドやD・コーリーといった新しい作家の作品も紹介されている。ただしマクリーンは、私には「もうイイヤ」という感じで、ほとんど読み逃してしまった。
 謎解きミステリーとしてはモイーズの『殺人ファンタスティック』が佳作であった。

題 名 原作者 翻訳者 出版社 面白度
『コリン・ワイズの犯罪』 マイクル・アンダーウッド 尾坂力 早川書房 ★★★
『その犯罪は別』 マイクル・アンダーウッド 乾信一郎 早川書房 ★★
『メリー・ディア号の遭難』 ハモンド・イネス 高橋泰邦 講談社 ★★★★
『二年目のSOS』 ハモンド・イネス 梶竜雄 講談社 ★★★
『夜は耳をすますとき』 エリオット・ウェスト 佐和誠 早川書房  
『反死連盟』 キングスリー・エイミス 宇野輝雄 早川書房  
『運命は紙一重』 R・H・F・キーティング 井上一夫 早川書房 ★★★
『終りなき夜に生れつく』 アガサ・クリスティー 乾信一郎 早川書房 ★★★
『夜の戦いの旅』 ウィンストン・グレアム 大庭忠男 早川書房 ★★★★
『墜落』 デズモンド・コーリイ 菊池光 早川書房 ★★
『海中の激闘』 デズモンド・コーリイ 小菅正夫 早川書房 ★★
『プレイボーイ・スパイ1』 ハドリー・チェイス 井上一夫 東京創元社 ★★
『10億ドルの頭脳』 レン・デイトン 稲葉明雄 早川書房  
『秘密兵器事件』 ジョン・T・フィリフェント 仁賀克雄 久保書店  
『本命』 ディック・フランシス 菊池光 早川書房 ★★★
『度胸』 ディック・フランシス 菊池光 早川書房 ★★★★
『007号/孫大佐』 ロバート・マーカム 永井淳 早川書房 ★★★
『殺しのダンディズム』 デレク・マーロウ 吉田誠一 早川書房 ★★★
『最後の国境線』 アリステア・マクリーン 矢野徹 早川書房 ★★★
『恐怖の関門』 アリステア・マクリーン 伊藤哲 早川書房 ★★★★
『八点鐘が鳴る時』 アリステア・マクリーン 矢野徹 早川書房  
『荒鷲の要塞』 アリステア・マクリーン 平井イサク 早川書房  
『地獄のハマーヘッド』 ジェイムズ・メイオ 佐和誠 早川書房  
『殺人ファンタスティック』 パトリシア・モイーズ 深町眞理子 早川書房 ★★★★
『恐怖の逃亡作戦』 ピーター・レスリー 中尾明 久保書店  

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