邦題 『コリン・ワイズの犯罪』
原作者 マイクル・アンダーウッド
原題 The Crine of Colin Wise(1964)
訳者 尾坂力
出版社 早川書房
出版年 1968/2/15
面白度 ★★★
主人公 電気商会で主にテレビの修理を担当しているコリン・ワイズ。独身青年。
事件 コリンはかねての計画通り、作家グッドウィンの首を絞めて殺害した。そして死体を浴室に運び、バスタブのなかで死体を解体。雇い主から借りた車を利用し、四肢や胴体を寂しい山野に隠す。そこまではグッドウィンの財産を奪うという完全犯罪は成功しそうであったが……。
背景 典型的な倒叙ミステリー(著者の邦訳第2弾)。ワイズの人物造形はかなり魅力的で、犯罪計画もそれなりに練られている。しかし本書の弱点は警察捜査(特に鑑識捜査)が杜撰なことで、この程度の証拠で殺人容疑者として逮捕されるのは疑問。著者は本職の弁護士だからか、犯罪が暴かれる面白さより、当時の英国警察・裁判制度を詳しく紹介している部分の方が興味深い。

邦題 『その犯罪は別』
原作者 マイクル・アンダーウッド
原題 A Crime Apart(1966)
訳者 乾信一郎
出版社 早川書房
出版年 1968/5/31
面白度 ★★
主人公 ロンドン近郊の町エルウィックにある警察署の主任警部ピーター・チャド。18年務めた首都警察から任命されたばかり。既婚で(40歳前だが)、三人の息子がいる。
事件 いつもと様子が違うという隣人から警察への通報で警官がヒバート夫人宅を訪ねると、なんと二階寝室のベッドの下で、夫人の絞殺死体が見つかった。急に追い出された下宿人や、毎週時計のねじを巻くために来る時計屋の従業員などが容疑者として浮かぶが……。
背景 分類すれば警察ミステリだが、警察組織が客観的証拠をもとに殺人犯を追い詰める話ではなく、主にチャドが容疑者・関係者の自白や目撃談だけで犯人を追う話。田舎の警察とはいえ、あまりに捜査がイイカゲン過ぎる。翻訳が三冊で終ってしまったのもやむを得ないか。

邦題 『メリー・ディア号の遭難』
原作者 ハモンド・イネス
原題 The Wreck of the Mary Deare(1956)
訳者 高橋泰邦
出版社 講談社
出版年 1968/
面白度 ★★★★
主人公 サルベージ業を営むサンズ。
事件 愛艇を操縦していたサンズは、火災を起こして漂流中の貨物船メリー・ディア号に遭遇し、救助のため船内に乗り込んだ。だが残っていたのは船長代理のパッチのみ。パッチの口からは、船長は死亡し、他の船員は下船したと知らされたが、火災の原因は不明であった。二人は船を救うため座礁させるが、パッチは、なぜか後の海難審判で船は沈没したと偽証したのだ。
背景 ある程度実話に基いているそうだが、海洋冒険小説としての面白さばかりでなく、なぜパッチはあることを隠していたのか? メリー・ディア号の謎とはなにか? など推理小説的要素でも楽しめる。ただしイネスに望むのは無理であるかもしれないが、少しはユーモアがほしいところ。

邦題 『二年目のSOS』
原作者 ハモンド・イネス
原題 Maddon's Rock(1948)
訳者 梶竜雄
出版社 講談社
出版年 1968/
面白度 ★★★
主人公 ノルウェー沖の機雷で沈没した貨物船トリクカラ号から逃げ延びたヴァルディ伍長。
事件 ヴァルディが助かったのは、船長の命令を無視して救命筏に移ったためだった。乗ったのはわずか三名だったが、軍艦に救助された後、彼らは反抗罪で逮捕され、軍事裁判で有罪になってしまったのだ。一方、同じく助かった船長ら5人はトリクカラ号を引き上げることにした。その記事を新聞で読んだヴァルディは、疑惑の霧が晴れたことをさとり、刑務所を脱獄し……。
背景 物語が快調に展開していく。一気に読ませる技術でいえば、『メリー・ディア号の遭難』より出来はいいが、脱獄場面などではご都合主義という弱点も目立つ。本書は多少抄訳されている可能性がある。なお1971年『銀塊の海』(皆藤幸蔵訳)しして早川書房より刊行されている。

邦題 『夜は耳をすますとき』
原作者 エリオット・ウェスト
原題 The Night Is a Time for Listening(1966)
訳者 佐和誠
出版社 早川書房
出版年 1968/3/31
面白度  
主人公 

事件 


背景 



邦題 『反死連盟』
原作者 キングスリー・エイミス
原題 The Anti-Death League(1966)
訳者 宇野輝雄
出版社 早川書房
出版年 1968/
面白度  
主人公 

事件 


背景 



邦題 『運命は紙一重』
原作者 R・H・F・キーティング
原題 Is Skin-Deep, Is Fatal(1965)
訳者 井上一夫
出版社 早川書房
出版年 1968/2/29
面白度 ★★★
主人公 ロンドン警視庁の殺人課警視チャールズ・アイアンサイド。この週末には定年退職の予定で、彼が手掛ける最後の事件となった。
事件 ピーター巡査は、いかがわしい商売をしているフェイの店に呼び出された。だが彼女は死んでおり、自殺らしかった。しかし彼女は死の直前に同業者パーリスに手紙を書いており、それが事件の鍵かもしれぬ。ピーターがパーリスの店に出向くと、彼は短剣で殺されていたのだった!
背景 ゴーテ警部物でお馴染みの著者だが、これは単発作品。著者自身が「クリスティから露骨にアイディアをいただいた」長編といっている。彼の初期作品はパロディ的なものが多いそうだが、そのつもりで書いたのであろう。クリスティ・ファンとしてはまあ許せる範囲か。

邦題 『終りなき夜に生れつく』
原作者 アガサ・クリスティー
原題 Endless Night(1967)
訳者 乾信一郎
出版社 早川書房
出版年 1968/8/31
面白度 ★★★
主人公 元高級運転手のマイケル・ロジャース。富豪の娘エリーと結婚する。
事件 ロジャースは、村民から呪われた土地と恐れられている”ジプシーが丘”がなぜか好きだった。将来ここに家を建てて住みたいというのが、彼の夢であった。ところがある日、そこで富豪の娘エリーに会い、一目惚れしてしまったのだ。そして二人は周囲の反対を押し切って結婚した。またエリーのおかげで理想の家も建った。だがエリーが落馬事故で死んでしまい……。
背景 クリスティの異色作。謎解き小説としてはXXXの二番煎じで、たいして評価できない。ただし恋愛や怪奇的要素に注目して読むなら、さりげなく伏線が張られていて、その意外性が楽しめよう。私は後者の方であったので、ガッカリしたわけではない。

邦題 『夜の戦いの旅』
原作者 ウィンストン・グレアム
原題 Night Journey(1966)
訳者 大庭忠男
出版社 早川書房
出版年 1968/9/15
面白度 ★★★★
主人公 オーストリア人で英国に亡命した化学者ロバート・グスタフ・メンケン。31歳の独身。
事件 第二次世界大戦が激化した1940年。伊と独は共同で恐るべき毒ガスの開発に成功しようとしていた。そしてその毒ガスに関する会議がミラノで開かれるという情報が英国情報部にもたらされ、情報部はその会議を阻止するためにメンケンに白羽の矢を立てたのだ。諜報活動には疎いが、ナチを憎む彼は決死の覚悟でイタリアに出発するが……。
背景 ヒッチコック映画「マーニー」の原作本『マーニー』を書いた著者の邦訳第2弾。元々は1941年に出版されたが、昨今のスパイ小説ブームに便乗して多少の変更を加えた作品。とはいえ安易な便乗本ではなく、『あるスパイの墓碑銘』ような読後感のある異色のスパイ小説。

邦題 『墜落』
原作者 デズモンド・コーリイ
原題 Deadfall(1965)
訳者 菊池光
出版社 早川書房
出版年 1968/5/15
面白度 ★★
主人公 天才的な宝石泥棒であるマイケル・スチュアート・ジェイ。あと二人挙げればジェイと同じ宝石泥棒のリチャード・モローとその若き妻フェか。
事件 ジェイはアルコール中毒と偽ってサナトリュームに入所したが、目的は百万長者で有名な父を持つ男から秘かに情報を入手するためだった。そこにフェ・モローが訪れてきた。ジェイは一目でフェに惹かれる一方で、着実に奇想天外な宝石奪取計画を練っていくが……。
背景 風光明媚なスペインを背景にした宝石泥棒の物語。この種の物語では、宝石泥棒の緻密な計画と予想外の一穴での破綻に面白さがあるが、本書はそれよりもジェイとモロー夫妻の三角関係に重点を置いている。謎解き小説ファンにとっては少し残念だ。

邦題 『海中の激闘』
原作者 デズモンド・コーリイ
原題 Undertone(1962)
訳者 小菅正夫
出版社 早川書房
出版年 1968/8/31
面白度 ★★
主人公 英国秘密諜報部員のジョニー・フェドラ。シリーズ・キャラクター。
事件 第二次世界大戦の終結間際、ナチス・ドイツの誇るUボートが、スペインの秘密警察組織の文書を積んでアルゼンチンへ向かう途中、ジブラルタル海峡で撃沈された。海底に眠ったままの文書に目を付けた英国秘密情報部は、文書入手のためにフェドラをスペインに派遣した。だがソ連の情報部も脱獄した凶暴なスキン・ダイバーを雇ってその文書を狙っていた!
背景 『墜落』で本邦デビューした著者の邦訳第2弾。作家・評論家のA・バウチャーは、フェドラを「ジェイムズ・ボンドよりはるかに烈しく、セクシー」と評している。海中での戦いなどのシーン描写は優れているものの、長篇を支えるだけのきちんとしたプロットがないのが残念。

邦題 『プレイボーイ・スパイ1』
原作者 ハドリー・チェイス
原題 This Is for Real(1965)
訳者 井上一夫
出版社 東京創元社
出版年 1968/12/20
面白度 ★★
主人公 パリに住むフリーのプレイボーイ・スパイ、マーク・ガーランド。金と女には目がない。
事件 ガーランドは30ドルで雑用を引きうけた。ところがその結果、CIAやソ連のスパイ組織ばかりでなく、実業家ラドニックの謎の組織との三つ巴の情報戦に巻き込まれた。ガーランドは、結局ラドニック側につき、セネガルに飛ぶことになるが……。
背景 007シリーズもどきのスパイ小説。いわゆるマンガ・スパイ風の設定で、現実味は薄い。途中美人の二重スパイが現れ、ガーランドと一夜をともにした後であっさりガーランドを助けることになるなどは、いかにも007的な展開である。ただし後半の砂漠での追跡劇はかなりの迫力。最後まで飽きることはない。結末をどのように締めくくるのかと思ったら、その手があったか?!

邦題 『10億ドルの頭脳』
原作者 レン・デイトン
原題 The Billion Dollar Brain(1966)
訳者 稲葉明雄
出版社 早川書房
出版年 1968/
面白度  
主人公 

事件 


背景 



邦題 『秘密兵器事件』
原作者 ジョン・T・フィリフェント
原題 The Corfu Affair(1967)
訳者 仁賀克雄
出版社 久保書店
出版年 1968/
面白度  
主人公 

事件 


背景 



邦題 『本命』
原作者 ディック・フランシス
原題 Dead Cert(1962)
訳者 菊池光
出版社 早川書房
出版年 1968/10/31
面白度 ★★★
主人公 障害レースの騎手アラン・ヨーク。
事件 濃霧の中での障害レース。本命馬アドミラルは、力強い跳躍で障害物を越えたに見えた。が、その瞬間落ちた。そしてアドミラルに騎乗していたビルは死んだ。あまりに信じられない突発事故であったが、本当に事故と言えるのか? ビルの親友であったヨークは疑問を持った。一人で事件の謎を追いはじめた。やがてケイトという女性と知り合い、事件解決に光明を見るが……。
背景 著者の第一作。第二作以降の資質が納得できる一方で、まだミステリー作法に慣れていないな、と感じる部分(例えばフーダニットなのに簡単に犯人が推測できてしまうところなど)もある。また主人公の性格設定にも甘さがあるが、緊迫感のある文章はやはりスゴイ。

邦題 『度胸』
原作者 ディック・フランシス
原題 Nerve(1964)
訳者 菊池光
出版社 早川書房
出版年 1968/10/31
面白度 ★★★★
主人公 新鋭騎手のロバート・フィン。父は世界的なオーボエ奏者、母は歌手、ほとんどの親戚が音楽家であるのに、ロバートだけは音楽的才能がなく、好きな競馬の世界に入る。
事件 英国でも有数の騎手が競馬場で自殺した。どうやら騎手たちを恐怖に陥れ、落ちぶれさせる怪物がいるようだ。運の向いてきたロバートにも、その怪物が触手を延ばしていたが……。
背景 フランシスの第二作。米国の有名な評論家A・バウチャーが「……もはや、どうして偉大なる騎手がこのような作品が書けるのかということではなく、この優れた作家がどうしてこのような競馬のことに通暁しているのであろうか」と評した作品。意志の強固な主人公やコンプレックスから犯罪を犯す犯人の設定、緊迫感溢れる文章など、完全にフランシス・スタイルが確立している。

邦題 『007号/孫大佐』
原作者 ロバート・マーカム
原題 Colonel Sun - A James Bond Adventure(1968)
訳者 永井淳
出版社 早川書房
出版年 1968/4/20
面白度 ★★★
主人公 贋作の中で活躍するお馴染みの英国情報部員ジェイムズ・ボンド。
事件 ボンドは上司Mの家にいた。そこに痩せて骨ばった男がルーガー銃を手に登場したのだ。ボンドはからくも脱出するものの、Mは拉致されてしまった。そして舞台はアテネに移る。ここでボンドはソ連のスパイと知り合い、敵は中国であることに気づいた。中国の孫良丹大佐はナチ親衛隊の残党を使い、ソ連が主催する秘密会議の妨害を図っていたのである。
背景 Mの誘拐は、訳者も後書きで誉めているように、面白い着想である。ボンドの対決が孫大佐というのも良い。単なる贋作というのではなく、フレミングの特徴を上手く捉えつつも、作者の個性も感じられる出来映えだ。とはいえ、本家を超えた面白さがあるわけではない。念のため。

邦題 『殺しのダンディズム』
原作者 デレク・マーロウ
原題 A Dandy in Aspic(1966)
訳者 吉田誠一
出版社 早川書房
出版年 1968/4/15
面白度 ★★★
主人公 アレグザンダー・エバリン。オックスフォード大卒で、36歳の独身。英国情報部に所属しているが、実はロシアで訓練を受けて18歳で英国にやってきた二重スパイである。
事件 エバリンはそつなく仕事をこなしてきたが、自分の身元がバレる危機に陥っていた。だがロシアへの帰国願いはNIETの返事だった。そこへ暗殺者を探す仕事が舞い込んできたのだ。ロシアに逃亡できるかもしれないと期待して、エバリンはベルリンに飛ぶが……。
背景 スパイ小説としてのプロットは単純で、すぐに二重スパイであることが明らかにされるし、ラストの切れ味も鈍い。それに対して面白い点は警句の多さや才気ぶった文体であろう。つまりミステリー的でない部分が良いスパイ小説。レン・デイトン作品をわかりやすくしたような作風だ。

邦題 『最後の国境線』
原作者 アリステア・マクリーン
原題 The Last Frontier(1959)
訳者 矢野徹
出版社 早川書房
出版年 1968/
面白度 ★★★
主人公 英国情報部員のレナルズ大尉。
事件 レナルズは、ハンガリー国境からブタペストへ向かった。彼の任務は、弾道ミサイルの世界的権威ジェニングズ博士を救出することであった。彼はソ連の情報部員らの協力で計画を進めるが、秘密政治警察AVOはホテルに隠しマイクを取り付け、レナルズと博士の会話を録音していたのだ。オーストリア国境を越えての脱出は可能となるか?
背景 著者の4作目。前半はいささかもたついているが、後半のプロットは二転、三転、四転してビックリ。いかにも映画化に向いた話である(実際「秘密諜報機関」として上映)。ただ少し力み過ぎの感じ。登場人物は理屈っぽいのに饒舌で、文章にもユーモアが欠けているから。

邦題 『恐怖の関門』
原作者 アリステア・マクリーン
原題 Fear Is the Key(1961)
訳者 伊藤哲
出版社 早川書房
出版年 1968/
面白度 ★★★★
主人公 サルベージと深海引き揚げ作業を専門にしていた会社に勤めていたことのあるジョン・タルボ。実際には身元がよくわからない謎の中年男。
事件 フロリダのマーブル・スプリング裁判所から、タルボは警官を撃って逃走した。その際、当地の大富豪であるラスヴェン将軍の一人娘を人質にしたのである。逃走は元の場所に戻ってくるという奇策のため警察を欺くことに成功したが、タルボの本当の狙いは別にあったのだった。
背景 マクリーンの6冊目。彼の傑作は初期の3冊だけと勝手に考えていたが、予想以上に面白い冒険小説だった(実際、北上次郎氏はマクリーンのベスト1に挙げている)。詳細な説明はあるものの、石油採掘ステーションのイメージが掴みにくいのが弱点。ご都合主義もちょっと鼻に付く。

邦題 『八点鐘が鳴る時』
原作者 アリステア・マクリーン
原題 When Eight Bells Toll(1966)
訳者 矢野徹
出版社 早川書房
出版年 1968/12/15
面白度  
主人公 

事件 


背景 



邦題 『荒鷲の要塞』
原作者 アリステア・マクリーン
原題 Where Eagles Dare(1967)
訳者 平井イサク
出版社 早川書房
出版年 1968/
面白度  
主人公 

事件 


背景 



邦題 『地獄のハマーヘッド』
原作者 ジェイムズ・メイオ
原題 Hammerhead(1964)
訳者 佐和誠
出版社 早川書房
出版年 1968/4/30
面白度  
主人公 

事件 


背景 



邦題 『殺人ファンタスティック』
原作者 パトリシア・モイーズ
原題 Murder Fantastical(1967)
訳者 深町眞理子
出版社 早川書房
出版年 1968/2/29
面白度 ★★★★
主人公 お馴染みのロンドン警視庁捜査課主任警部ヘンリ・ティベット。
事件 大規模な賭け屋の経営者メイスンは第一線を退き、片田舎に引っ込んで隠遁的な生活を始めた。地方の名士になることは彼の夢の実現でもあった。そして4年後、彼はマンシプル家を訪れた帰途、車が故障した。そして一発の銃声が響き、メイスンは死んだのであった。
背景 面白い作品。これまでの作風と少し変わっていて、ファルス的な笑いがある。どちらかというとカー好みの舞台設定だが、そこはモイーズらしく、スマートに仕上げているし、文章も読みやすい。トリックもカーばりの大胆なもので楽しめる。動機は時流に乗った凡庸なものだが、欲をいえば、最後にもう一回捻りを入れてほしかった。

邦題 『恐怖の逃亡作戦』
原作者 ピーター・レスリー
原題 The Diving Dames Affair(1967)
訳者 中尾明
出版社 久保書店
出版年 1968/
面白度  
主人公 

事件 


背景 


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