1955年に翻訳された英国ミステリー
本年のベスト5 (1)『そして誰もいなくなった』(アガサ・クリスティー) (2)『レベッカ』(ダフネ・デュ・モーリア) (3)『火刑法廷』(J・D・カー) (4)『愛国殺人』(アガサ・クリスティー) (5)『女ごころ』(サマセット・モーム) 本年の特徴 この年は、クリスティー作品が出版ラッシュになっている。下のリストだけでも8冊ある。おそらく講談社版のクリスティー選集(緑色の表紙が特徴)からも何冊か出版されているはずだ。ベスト1の『そして誰もいなくなった』は、クリスティ作品の中でも私が最も好きな作品であり、私のオールタイム・ベスト1でもある。『レベッカ』も大好きな作品。カーの『火刑法廷』は学生時代に初読したときの評価で、今再読すればどうなるか。モームの『女ごころ』は狭義のミステリーとはいいがたいが、若い私はモームの巧みな語り口に圧倒されてしまった。 |
題 名 | 原作者 | 翻訳者 | 出版社 | 面白度 |
『犯行以前』 | フランシス・アイルズ | 村上啓夫 | 早川書房 | ★★★ |
『三つの棺』 | J・D・カー | 村崎敏郎 | 早川書房 | ★★★★ |
『火刑法廷』 | J・D・カー | 西田政治 | 早川書房 | ★★★★★ |
『死の時計』 | J・D・カー | 喜多孝良 | 早川書房 | ★ |
『死人を起す』 | J・D・カー | 延原謙 | 早川書房 | ★★ |
『嘲るものの座』 | J・D・カー | 早川節夫 | 早川書房 | ★★★ |
『黄金の十二』 | エラリー・クイーン | 黒沼健・他 | 早川書房 | ★★★★ |
『二十一の短編』 | グレアム・グリーン | 青木雄造・瀬尾裕 | 早川書房 | ★★★ |
『エッジウェア卿の死』 | アガサ・クリスティー | 福島正実 | 早川書房 | ★★★ |
『チムニーズ館の秘密』 | アガサ・クリスティー | 赤嶺弥生 | 早川書房 | ★★ |
『そして誰もいなくなった』 | アガサ・クリスティー | 清水俊二 | 早川書房 | ★★★★★ |
『愛国殺人』 | アガサ・クリスティー | 加島祥造 | 早川書房 | ★★★★ |
『死への旅』 | アガサ・クリスティー | 妹尾韶夫 | 早川書房 | ★★★ |
『スタイルズ荘の怪事件』 | アガサ・クリスティー | 松本恵子 | 講談社 | ★★★★ |
『ヘラクレスの冒険』 | アガサ・クリスティー | 妹尾韶夫 | 早川書房 | ★★★ |
『二月三十一日』 | ジュリアン・シモンズ | 桑原千恵子 | 早川書房 | ★★★ |
『毒』 | ドロシイ・セイヤーズ | 井上一夫 | 早川書房 | ★★★★ |
『ブラウン神父の無知』 | G・K・チェスタートン | 村崎敏郎 | 早川書房 | ★★★★ |
『ブラウン神父の知恵』 | G・K・チェスタートン | 村崎敏郎 | 早川書房 | ★★★ |
『墓場貸します』 | カーター・ディクスン | 西田政治 | 早川書房 | ★★★ |
『レベッカ』 | ダフネ・デュ・モーリア | 大久保康雄 | ダヴィッド社 | ★★★★★ |
『シャーロック・ホームズの叡智』 | コナン・ドイル | 延原謙 | 新潮社 | ★★ |
『洞窟の女王』 | H・R・ハガード | 大木淳夫 | 生活百科刊行会 | ★★★ |
『鎧なき騎士』 | ジェイムズ・ヒルトン | 龍口直太郎 | 生活百科刊行会 | ★★★★ |
『魔法医師ニコラ』 | ガイ・ブースビー | 西条八十 | 小山書店 | ★★★ |
『私が見たと蝿は言う』 | エリザベス・フェラーズ | 橋本福夫 | 早川書房 | ★★★ |
『呪われた穴』 | ニコラス・ブレイク | 早川節夫 | 早川書房 | ★★★ |
『風が吹く時』 | シリル・ヘアー | 宇野利泰 | 早川書房 | ★★★★ |
『女ごころ』 | サマセット・モーム | 龍口直太郎 | 新潮社 | ★★★★ |