1952年に翻訳された英国ミステリー

本年の特徴
 この年には月曜書房からシャーロック・ホームズ全集の残りが数多く刊行されているが、早川書房からは世界傑作探偵小説シリーズの最後の一冊(『山荘の秘密』)とグリーンの作品が出ただけで、作品数としては前年より少なかった。次の年に早川ポケット・ミステリの刊行が始まっているので、企画されていた作品もポケット・ミステリに移したりして、新たな出版がなかったのであろう。英国ミステリーの翻訳では谷間のような年であった。グリーンの作品が2冊も出ているのが珍しいか。

題 名 原作者 翻訳者 出版社 面白度
『不良少年』 グレアム・グリーン 丸谷才一 筑摩書房 ★★
『拳銃売ります』 グレアム・グリーン 飯島正・舟田敬一 早川書房 ★★★★
『山荘の秘密』 アガサ・クリスティー 田村隆一 早川書房 ★★★★
『シャーロック・ホームズ全集 第1巻』(『緋色の研究』) コナン・ドイル 延原謙 月曜書房 ★★
『シャーロック・ホームズ全集 第2巻』(『四人の署名』) コナン・ドイル 延原謙 月曜書房 ★★
『シャーロック・ホームズ全集 第5、6巻』(『シャーロック・ホームズの思い出』) コナン・ドイル 延原謙 月曜書房 ★★★★
『シャーロック・ホームズ全集 第10巻』(『恐怖の谷』) コナン・ドイル 延原謙 月曜書房 ★★★★
『シャーロック・ホームズ全集 第11巻』(『シャーロック・ホームズ最後の挨拶』) コナン・ドイル 延原謙 月曜書房 ★★
『シャーロック・ホームズ全集 第12、13巻』(『シャーロック・ホームズの事件簿』) コナン・ドイル 延原謙 月曜書房 ★★★

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