第Z期第三回講座 『検察側の証人』を読む (2015.9.26)
書誌的情報
- 原書"Witness for the Prosecution"は1954年の出版。ただし元になった短編"
Witness for the Prosecution"は1925/1にFlynn's Weeklyされ、その後短編集"Hound
of Death"(1930)に収録された。
- 戯曲の邦訳は以下のとおり。
『検察側の証人』(加藤恭平訳、早川ミステリ文庫、1980/5)
『検察側の証人』(尾崎寄春/西沢光代訳、英宝社、1980/12)
『検察側の証人』(加藤恭平訳、早川クリスティー文庫、2004/5)
- 短編「検察側の証人」を含む主な邦訳短編集は以下のとおり。
『情婦』(松本恵子訳、角川書店、1958)
『クリスチィ短編全集1 検察側の証人』(厚木淳訳、創元推理文庫、1966/9)
『死の猟犬』(小倉多加志訳、早川ポケット・ミステリ、1971/1)
『死の猟犬』(小倉多加志訳、早川ミステリ文庫、1979/3)
『死の猟犬』(小倉多加志訳、早川クリスティー文庫、2004/2)
- 映画は「情婦」(監督ビリー・ワイルダー、出演チャールズ・ロートン他、アメリカ、1957年公開)。
- 劇の初演は1953/10/28にロンドン。クリスティも初演を観ており、大いに満足したようだ。なお本戯曲は、「ねずみとり」と「蜘蛛の巣」の間に書かれている。
- 日本での主な公演は、下記の通り。
「情婦」(PARCO西武劇場)1980/10/13-11/4、演出:市川崑、主演:岸恵子、小池朝雄
「検察側の証人」(近鉄劇場)1996/9/7-25、翻訳:瀬戸川猛資、主演:安寿ミラ、斎藤晴彦
「検察側の証人」(ルテアトル銀座)2010/11/17-25、主演:浅丘ルリ子、渡辺徹、風間トオル
- 米英では何度もTV化されている(詳細は略)。
作品概要
結末が二転までが短編、三転するのが戯曲、四転するのが映画か?
本書を読んだ後(読みながら?)、可能ならば考えてきてほしいこと
- この作品の評価(★5つが満点)は?
- 戯曲版と短編とは結末が違っていますが、どちらがいいと思いますか?
- 映画版を観た方は、その感想も聞かせてください。
- 戯曲の作り方として、どういう点が優れていると思いますか?
- 不満に感じる点はありますか?
- この作品の上演時に、同時に上演されていた他の作品は?
- 反対意見があったものの、クリスティは戯曲版の結末に固執したと言われていますが、なぜだと考えますか?
+(プラス)の内容
連載形式で、「クリスティのライバル・後継者たち」を取り上げます。
第三回は、『時の娘』が有名なジョセフィン・ティ。 次回の資料はhttp://www.ab.cyberhome.ne.jp/~lilac/christie/seibushiryou.htmで参照できます。
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