第Z期第二回講座 『カリブ海の秘密』を読む (2015.7.25)
書誌的情報
- 原書"A Caribbean Mystery"は1964年の出版。
- 西インド諸島を舞台にした、珍しいミス・マープル物長編の第9作。
- 邦訳は以下のとおり。
『カリブ海の秘密』(永井淳訳、早川ミステリ、1971/3)
『カリブ海の秘密』(永井淳訳、早川ミステリ、1977/5)
『カリブ海の秘密』(永井淳訳、早川クリスティー文庫、2003/12)
- 戯曲化も、映画化も実施されていない。
- TV映画は以下の3本が製作されている。
@ヘレン・ヘイズがマープルを演じる「カリブ海の秘密」(1983、米国のCBCで放映。日本での放映は不明。脚本担当者の一人がスー・ン)
Aジョーン・ヒクソンがマープルを演じる「カリブ海の秘密」(1989、米国のBBCで放映。日本での放映はNHKやテレビ東京。時期は不明)
Bジュリア・マッケンジーがマープルを演じる「カリブ海の秘密」(2013、英国のITVで製作。日本での放映はBSプレミアム。時期は不明)
- 上記三作品はいずれもDVDで発売されている。
作品概要
探偵:ミス・ジェーン・マープル。舞台は西インド諸島のサン・トノレ島(モデルはセント・ルシア島)。
登場人物:ゴールデン・パーム・ホテルの滞在客である、パルグフィール、プレスコット夫妻、ヒリンドン夫妻。さらにホテル経営者のケンドル夫妻など。
物語:パルグレイヴ少佐がマープルの肩ごしに見た人物は……、というクリスティ得意のプロット。
本書を読んだ後(読みながら?)、可能ならば考えてきてほしいこと
- この作品の評価(★5つが満点)は?
- この作品の優れている点、または、評価できない点を挙げてください。
- ミス・マープルは、他にもセント・メアリー・ミード村を離れて旅をしたことがあったでしょうか?
- 作品の舞台の魅力を考えてみましょう。
- セント・メアリー・ミード村にいる時と、ミス・マープルに何か違いが感じられましたか?
- ミス・マープルのこの作品における捜査方法について、意見や感想を述べてください。
- "ネメシス(復讐の女神)"となった時のミス・マープルの姿をどのようにイメージしていますか?
- ラフィール氏が登場する他の作品は?
+(プラス)の内容
連載形式で、「クリスティのライバル・後継者たち」を取り上げます。
第二回は、知られざる作家シェリー・スミス。『午後の死』は傑作です!
次回の資料はhttp://www.ab.cyberhome.ne.jp/~lilac/christie/seibushiryou.htmで参照できます。
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