ロンドンでの自由行動(8日目:その2)
(クリスティゆかりの場所探索)
 吉田明子

 とうとう旅も最終日。Cresswell Placeのクリスティの家で全員の記念写真を撮ったあと、South Kensington駅に戻り、その後は二班に分かれた。数藤さんとイギリスに滞在中のファンクラブの小西さん、私の三名は、クリスティゆかりの場所を訪ねる駈け足の旅に出発した。
(1)フレミング・ホテル(Flemings Mayfare)
 地下鉄Green Park駅から徒歩5分。バートラム・ホテルのモデルといわれている。『復讐の女神』では、マープルが「大英国の著名邸宅と庭園めぐり」のバスツァーに出発する前日、ロンドンに出てある目立たないホテルに部屋を取り、「ああ、バートラム・ホテル、あそこはすばらしいホテルだったわ」と回想する。入口にはドア・ボーイとマネージャーらしい人が立っており、「少しだけでも中を見る」のはあきらめる。


Flemings Mayfare
(2)テイト・ブリテン美術館(Tate Britain)
 地下鉄Pimlico駅から徒歩5分。1500年代から現代に至るまでの英国美術を時代順に展示。またウィリアム・ターナーの作品が多数常設されていて感激した。美術館内のカフェで昼食をとる。
(3)ナショナル・ギャラリー(National Galley)
 所蔵のダ・ヴィンチ作品2点(岩窟の聖母、聖アンナと聖母子と洗礼者聖ヨハネ)とフェルメール作2点(ヴァージナルの前に立つ女、ヴァージナルの前に座る女)を堪能。
(4)クリスティの彫像
 地下鉄Leicester Square駅から徒歩5分。クリスティの顔の入ったブック型の記念碑で、劇「マウストラップ」の連続上演60年を記念して設置されたもの。すぐ近くにセント・マーティンズ劇場がある。
(5)シェフィールドテラス(58 Shefield Terrace)のクリスティの家
 地下鉄Notting Hill Gate駅から徒歩10分。マローワンと再婚したクリスティが、住みよい家を探していて気に入り購入。通りから奥まった所にある、どっしりしたたたずまいの一戸建て。
 
Shefield Terraceのクリスティの家      4時50分の大時計の前 
(6)パディントン(Paddington)駅
 小説にちなみ、4時50分に大時計の下で記念写真を撮る。数藤さんはお孫さんのお土産を、私は小西さん情報のおいしいクッキーや紅茶を購入。
(7) ステーキ・ハウス Flat Iron Steak
 コヴェント・ガーデンにある小西さんおすすめのステーキ・ハウスでイギリス最後の夕食をとる。包丁のような幅広のナイフが印象的。ステーキは赤身でさっぱりして美味、リーズナブルな価格で、デザートのアイスクリームもおいしかった。

夕食:「Flat Iron Steak」のステーキ
(8)帰り道で
 小西さんと別れ、地下鉄Russeli Square駅からホテルへ帰る途中、スマホで道を探していると、一人の男性に声をかけられる。少し一緒に歩いたところで、さらに「ポリスマン」と名乗る男性が現れ、麻薬捜査と称して案内の男性の持ち物を調べ、続いて私たちも調べられる。結果的には握手で放免に。後日、Kings Cross駅周辺に出没するニセ警官だったことが分かった。被害に遭わなかったのは、旅行の最終日で現金を少ししか持っていなかったのが幸いしたようである。

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