ロンドン・アイからのパノラマ絶景(8日目:ロンドン自由行動班)   中田キヨシ

 今日はチョルジー方面(クリスティのお墓、ウィンタブルックス・ハウス他)班とロンドン市内巡り(ロンドン塔、テムズ川横断、ロンドン・アイ)班に分かれて出発。ロンドン市内巡り班は女性3人と男性2人で、まずロンドン塔に向かった。地下鉄パディントン駅からタワーヒル駅に下車。木村さんの後に着いて行った。遠目で童話に出てくるようなお城が見えた。"あれがロンドン塔だろうか"。
 入るまでに時間がかかったメインの一つホワイト・タワーは博物館で、中には甲冑・武具(刀類)や実際使われていた拷問道具が展示されていた。日本の甲冑や武具があったのにはびっくり。もう一つ、ジュエル・ハウスは煌びやかで、光り輝く現実離れした華麗なる別世界。世界最大のダイヤモンド「アフリカの星」など王室所有の宝石が展示されていて、英国王室の両面、陰と陽を見た思いだ。いずれも見逃せない物が見られて得した気分で来てよかった。この他に近衛連隊の博物館など見るべきところが多かった。


展示物の一例(日本刀?)                  ロンドン塔の外観

 ここで昼は軽食(サンドイッチ類)をとり、その後はスコットランド・ヤードに行く木村さんとは別行動。女性陣三人の中(申し訳なかったけれど)自分男一人、ロンドン・アイへ向かった。少し歩いてからテムズ川を横断してロンドン・アイに向かう水上バスに乗ろうとしたが、やはり人気があるのか大勢並んでいた。小銭(硬貨)が結構貯まっていたので使用したかったが、オイスター・カードの利用が可能ということで使用した(後で少しでも硬貨出せばよかったと後悔)。前日橋から眺めていたテムズ河を渡れるなんて夢にも思わなかったので嬉しかった。そんなに長くはなかったような……気がする。
 ロンドン・アイに着くとやはり人気があるのかすごい大行列。少し進んでは止まりの繰り返しだった。1時間以上待つようだったら諦めようということだったが、なんとか30分〜40分でようやく乗れた。ロンドン市内(ウェストミンスター寺院、国会議事堂とビッグ・ベン、ヴィクトリア・タワー、タワー・ブリッジなどすべて)が透明の360度パノラマ絶景が見渡せる眺望のガラス窓、楕円形のカプセル型の中に25人くらい入った。下を走っている自動車が怪獣映画で使えそうなおもちゃのミニカーに見えた。さすがに世界最大高さ135メートルの大観覧車といえるだけの事はある。これに乗れてロンドン市内を眺望できた事は貴重な体験で、大幸運。女性陣三人とも感動、感激を分かち合った。


ロンドン・アイ                     ロンドン・アイからの一望

 アガサ・クリスティがもしこの絶景を眺望していたら、また新たなアイディアが浮かび、ポアロを復活させたどんなミステリー小説を書いただろうか。逆に古きロンドンを舞台に若かりし頃のポアロの活躍を書いて見ようかと思っただろうか。いずれにしろクリスティらしい大傑作、大名作なミステリーが誕生したかもしれない。読んでみたかった。
 ロンドン・アイを後にしてバッキンガム宮殿を通り、セント・ジェームス・パークを通り抜けてグリーン・パーク駅に着き、パディントン駅に向かった。そして夕食は、前回旅行で最後の晩餐会を行った懐かしき、パディントン駅近くのレストラン「ガーファンケルズ」。女性二人は、懐かしさに感動しているようだった。それぞれに注文……といっても自分は唯一わかりやすかったパスタ・アラビアータを食べた。女性陣で話が盛り上がっていたので静かに聞く側に回っていた。食事が終わり、名残り惜しさもありながら店を出て、ホテルに戻った。
 これで自由時間はジ・エンド。木村さんはまだ戻っていなかったのでお先にシャワーを浴びさせてもらった。前回より一日長かったが、やはり前回同様楽しい日々はあっという間だ。5分でも1分でも長く感じるときがあるのに、前回の後、第2弾の話はあったものの、こんなに早くチャンスが来るとは夢にも思わなかった。待ちわびてカレンダーに×印つけていたり、「あと一週間ですね……、いよいよ迫ってきました……」などのメールをしていたことを懐かしく感じた。
 この旅行もジ・エンド。クリスティさま、夢の続きを、また再びお導きください。


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