TOP 学習会カレンダー 落穂拾い 主宰者ブログ(くりのみ会情報) LINK


カウンセリング研究会【くりのみ】

〈発会のことば〉




    「永遠なるものを求めて、永遠に努力するものを、菩薩という」


 毎田周一のこの言葉に出会ったのは、大学生の頃だと思います。
 ただ、“菩薩”の二文字が抹香臭かったので、
“菩薩”の箇所を、
“教師”または“カウンセラー”と置き換えて味わってきました。


  「永遠なるものを求めて、永遠に努力するものを、教師という」
  
「永遠なるものを求めて、永遠に努力するものを、
カウンセラーという」



この言葉にある“求め” “努力する”心を、
“カウンセリングマインド”と理解したいのですが、如何でしょうか?


30歳代の始めの頃、3ヶ月ほど入院したことがあります。
先師・五十嵐正美先生が一枚の色紙をお見舞いにくださいました。

その色紙には、「生也全機現 死也全機現」と書かれていました。

道元禅師のお言葉ですが、
長野県で校長先生をされていた、故・長島亀之助先生がお書きになった、
たいへんありがたい色紙でした。

その時、
「生也全機現 死也全機現」の意味が理解できず、
先師・五十嵐正美先生にお尋ねしました。

先師は、
カール・R・ロージャズの言葉を引いて、
「be fully functioning(十分に機能していくこと)いう意味です」
と、教えてくださいました。


この数年、
教育相談(カウンセリング)に対する期待・関心が高まっています。

そこで、
何人かの仲間と、
「何を教育相談(カウンセリング)に学ぶか?」
と、いうことについて話し合いました。

その結果、
教育相談(カウンセリング)の技法や考え方を理解することも大事だが、
何よりも大事なことは、

「各自の共感能力を身につけること」

ではなかろうかということに落ち着きました。


ところが、
いざその能力を身につけようとすると、
とりもなおさず、
自分自身のパーソナリティの変容につながることなので、
すぐ成果を期待することは難しいことです。

何よりも、
継続した学習が大切なことになります。

しかし、
そのような“学習の場”を探そうにもななかな見つかりません。

そこで、
同好・同行してくださる方にお集まりいただき、
ご一緒に学び合いたいと思います。

先輩の方々の足跡を道しるべとし、
ご参会の皆様と相談したり、教材を持ち寄って、
学びを進めていきたいと思います。

どうぞよろしくご参会ください。




1993.4.8

鈴木 新太郎



TOPに戻る