「あれ?」
「どうした、ツナ」
「ディーノさん、髪の毛に何かついてますよ?」
「えっ、何処だ?」
「右目の上辺りに白いものが……はっ!」
しまったーっ!! ついうっかり余計な事言ったあぁぁぁぁっ!
予想通り、顔を真っ赤に染めたディーノさんが髪の毛を抑えて小さく呟く。
「恭弥の奴……だから顔にはかけんなって言ったのに……」
……そういう事は心の中だけにしといて下さい、ディーノさん。
「オレ、ちょっと恭弥に急用が出来たから行って来るな!」
って、ディーノさん、そんな事言ったらヒバリさんと何かあったってバレバレですってば。
脱力するオレを他所に入ってきた時と同様、バーンと扉を開けて出て行く。

ヒバリさんはわざとやったんですよー…オレを、無駄に!牽制する為に。
ああ、こんな時に限って無駄に働く超直感が恨めしい…
誕生日くらい大目に見てくれないかなー、あの人…
そもそも、オレに恋人いるの知ってんじゃん…あの人…相変わらず心狭すぎなんだからなあ…
あの二人も本当に変わらないよなーなんて扉を見つめてたら、通信が入った。
『10代目! ドン・キャバッローネが風紀財団の扉に向かってますが如何しますか!?」
って、ちょっと待ったあぁぁぁぁっ!
またあの扉使う気かよっ!
後でヒバリさんに怒られるの、オレなんだけど!
オレは慌てて死ぬ気の炎ブーストで追いかける。
基地内で飛ぶと後でジャンニーニに怒られるけど、そんなの構ってるは余裕ない。
今はディーノさんに追いつかないと!
「ディーノさん、ストーップ!」
必死の甲斐あって、扉の前2メートルの所でディーノさんを捕まえる事に成功した。
「どうしたんだ、ツナ。そんなに慌てて」
オレの勢いに驚いてか目を大きく見開いていた。
「あのですね……」
そこから出入りしないで下さいって言おうとしたとこで、突然、件の扉が開かれた。
えっ、何で!?って、ヒィィィィィ! 
ヒバリさんが待ち構えてるし!
すっごい目でこっち見てるし!
何処の開かずの扉の怪談ですか、ソレ!
「あっ、恭弥! お前なぁ!」
ヒバリさんは文句を言おうとしたディーノさんに無言で近寄ると、そのまま唇を奪った。
敵意の篭った視線をオレに向けながら…
…だからっ! そーやって無駄な事すんの止めて下さいってばっ!
色んな意味で居た堪れないんですけど!
それに、そこ! 監視カメラから丸見えなんですけど! 
心の中でツッコンでたら、突然カメラが吹っ飛んだ!
ぎゃあぁぁぁぁ! それ一個130万するんですけど!
人に見られたくないなら、こんな場所で、ベロチューなんてすんなあぁぁぁぁっ!!!
「馬鹿っ、ツナが見てんだろ…」
一応、抵抗らしい言葉を言うディーノさんだけど、そんなメロメロの口調で言われても説得力ねぇ!
「ふーん。じゃあ、見られてなければいいんだ?」
そう言ってヒバリさんはそのまま風紀財団施設にディーノさんを連れ込む。
「やだっ……そんなトコ触るなって!……ああっ…駄目っ…もっとおっ」
扉が閉まりながら、ディーノさんの甘い声が響く。
そーいう事はっ! 扉が閉まりきってからやれえぇぇぇぇっ!

……目まぐるしく変わるこの闇の世界で変わらないものがあるって嬉しい思う。
思うけど!
それは全部がそうじゃないって事を、オレは痛感した…

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もーちょっと続きありますです。
かなりしょーもないですが…
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