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遺留分の要件>遺留分の効果・・・・理解できたらページを消して戻ってください。




異なるグループにまたがる場合

異なるグループにまたがる場合、まずTグループ(遺贈)から減殺し、それでも足りないときに初めてUグループ(死因贈与)から減殺します(1033条)。

つまり
遺贈→贈与 の順番で減殺していきます。
                   

具体例

宗教法人に土地(相続開始時点での評価額1億円)を遺贈し、生前、愛人に5000万円(相続開始時点での評価額6000万円)を贈与しており、妻は7000万円、長男が3500万円それぞれ遺留分が侵害されている場合・・・・・

まず、遺贈から減殺することになります。
妻と長男の侵害されている額は、7000万+3500万円=1億500万円ですから、
土地の遺贈を減殺しただけでは500万円不足するので、500万円は生前贈与から減殺します。

遺留分権利者が2人以上いる場合には侵害額に応じて割り当てます。

妻は土地の遺贈に対して 1億÷(7000万+3500万)×7000万 減殺請求でき
妻は生前贈与に対して  500万÷(7000万+3500万)×7000万 減殺請求でき

長男は土地の遺贈に対して 1億÷(7000万+3500万)×3500万 減殺請求でき
長男は生前贈与に対して  500万÷(7000万+3500万)×3500万 減殺請求できます。