再生不良性貧血ってこんな病気

血液を作っている骨髄の働きが衰え、血液細胞の生産が低下し、血液中の白血球、赤血球、血小板の全てが減少した結果、
最近の感染や出血が起こりやすくなる病気です。遺伝したり、伝染したりすることはありません。
大部分の場合、この病気になった原因は不明です。治療方法も確立していないため、国の特定疾患(難病)に指定されています。
発症率は10万人に1.4人と言われています。
そして、完治するには「骨髄移植」も必要とされています。

症   状

赤血球の減少・・・貧血状態となり、ひどくなると息切れや動悸を感じるようになる
 ★正常値は、1立方ミリあたり400〜480万個

白血球の減少・・・抵抗力が弱くなり感染しやすくなり、いったん感染を起こすと肺炎などは重篤になるケースが多い
 ★正常値は、1立方ミリあたり4000〜9000個

血小板の減少・・・皮膚に青あざができやすく、歯ぐきや鼻の粘膜から出血する。また出血すると止まりにくい
 ★正常値は、1立方ミリあたり15〜37万個

治   療

再生不良性貧血の治療はその原因、重症度(重症・中等症・軽症)によって決まります。
そして、治療には薬物療法、骨髄移植、支持療法があります。

@薬物療法
 ・免疫抑制療法〔シクロスポリン、ATG、副腎皮質ステロイド〕
 ・造血因子〔G-CSF〕
 ・蛋白同化ホルモン療法

A骨髄移植
 骨髄移植は、健康なドナーの骨髄細胞を移植し、正常な血球を作る能力を回復させる治療法です。

B支持療法
 ・輸血
 一時的に血液細胞を増やしますが、根本的な治療にはなりません。貧血には赤血球輸血を、出血 がとまら
 ない時には血小板輸血を行います。赤血球輸血には通常、白血球除去赤血球や洗浄赤血球が用いられます。

 ・抗生剤
 細菌感染症治療に用いられます。再生不良性貧血の根本的な治療にはなりません。