カリニ肺炎
先天性免疫不全や免疫抑制剤の投与を受けた患者に発症する肺炎の主原因であり、AIDS、癌の治療や臓器移植の患者の増加と共に爆発的に増加して典型的な日和見感染症として注目されるようになったもの。
カリニは肺胞腔内で増殖して、A-Cブロックに起因する呼吸不全を起こす。発病は急激で数日の間に発熱・呼吸不全に陥る例が多く、治療をしないと致死的である。ただし、AIDS患者では緩徐に進行する。早期診断、治療、予防は可能である。
私の場合、発熱はあったものの息苦しいなどの自覚症状は全くなく、かなり初期の段階で発見してもらえました。
CTやレントゲンではかなり進行していないと所見が認められず、自覚症状が出て初めてわかるようで、私のように痰の培養から発見されることは奇跡的であったようです。
治療薬となっていたベナンバックス(ペンタミジン)はカリニ肺炎の予防薬で使用される事が多く、本来ならばバクタという内服薬を使用したかったのですが、既に腎機能が落ちている私はなんとかベナンバックスの吸入で抑えるしかありませんでした。
(バクタは肺炎予防のために、抗がん剤治療を受けている方などもよく服用している薬です。)
ベナンバックスも肝臓や腎臓に障害が出ると言われていましたが、入院中は特に悪化は見られませんでした。
また、ベナンバックスは刺激の強い薬で、吸入後はとても喉が痛くなってしまいました。吸入をすると痰が出やすくなり、咳などをするため日に日に喉の症状は悪化、声もガラガラになり、ついに声がでなくなってしまいました・・・。自分では出しているつもりなのに、実際にはささやくような声しか出ていなくて、ストレスは溜まるし、「もうしゃべらなくてもいいや・・」なんて思う時期もありました。
喉が痛いからなるべくしゃべらないで安静にしていたほうがいいのでは・・・?と私は思っていたのですが、耳鼻科の先生には「声帯を使う事が大事なので、無理してでも声を出すように」と言われました。
声を出すって自然にできていたことが、意識しないと出せなくなって、少ししゃべるのにもとても体力を使っていたように思います。