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◆歯内療法の重要性
根の治療(根管治療)を行わないで、歯髄(神経)がむし歯や外傷で細菌の感染を受けた場合、歯がひどく傷んだり、歯肉がはれたりします。
一生涯自分の歯を残すためには、このような場合は安易に「歯を抜く」という考えではなく、「歯を保存」し「歯を残す」治療が必要となってくるのです。
そのためには、歯を支える土台となる根(根管)の処置がとても大切であり、すなわち歯内療法が重要となってくるのです。
根の治療をきちんとやらずに歯の治療を行うということは、地盤の悪い土地で地盤を固めずに家を建てるようなものと例えられるでしょう。
◆根管治療の成功とは?
根管治療の成功の定義とは
『臨床的に腫れ、痛み、フィステル、歯周ポケットなどがないこと。
レントゲン的に骨の透過像(黒い影)がなくなる、又は小さくなること。』
と自分は考えております。
狭い口の中でかつ直接見ることの難しい歯の中の10ミクロン単位での細かい作業は歯科治療の中でも相当な技術を
必要とし、また結果(成功率)の判断がとても難しい分野でもあります。
それでは一体どのようにすれば成功するのでしょうか??
その答えは、どのくらい根管治療に丁寧にかつ無菌的に根管治療を行えるかによって大きく変わってくるのです。
しかし今の日本の歯科界の保険制度では残念ながら1番ベストな治療ができない仕組みとなっております。
例えば北米の歯内療法の専門医は治療の際は必ずラバーダムというゴムのマスクを装着して、可能な限り外部
からの 細菌感染を防ぐように治療を行っていますが、日本の保険診療ではラバーダムを使用しない歯科医院の
ほうが圧倒的に多いです。
これは、決して日本の歯科医院が不真面目なわけではなく、日本の保険制度の問題として治療でできる範囲の
限界を 表している結果といえるでしょう。
◆海外と日本の治療費の比較
日本・アメリカ・スウェーデン・ドイツの主な歯科医療費
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日本 |
アメリカ |
スウェーデン |
ドイツ |
| 歯周治療 |
27,540円 |
161,400円 |
59,500〜76,500円 |
112,746円 |
| 根管治療 前歯 |
4,680円 |
100,000円 |
30,600〜34,000円 |
31,900円 |
| 臼歯 |
8,700円 |
150,000〜200,000円 |
51,000〜59,500円 |
- |
| インレー 臼歯 |
6,470円 |
50,000〜100,000円 |
71,400〜85,000円 |
53,700円 |
| 補綴治療(クラウン) 前歯 |
25,000円 |
150,000〜200,000円 |
95,200〜122,400円 |
- |
| 臼歯 |
12,450円
(生活歯) |
150,000〜200,000円 |
110,500〜127,500円 |
65,900円 |
| 欠損補綴(ブリッジ) |
37,690円 |
450,000〜600,000円 |
178,500〜197,200円 |
128,000〜181,000円 |
| メインテナンス |
5,050円 |
12,000〜33,000円 |
10,000〜56,100円 |
- |
・アメリカ…高い料金:専門医.安い料金:一般開業医
・アメリカのメインテナンス…専門医:ペリオドンタルメインテナンス,一般開業医:スケーリング&プロフィー,アダルトプロフィラキス
・スウェーデン…高い料金:開業医,安い料金:公的医療機関(ヘルスセンター、大学)
・スウェーデンのメインテナンス料金…SRP を含む.含まない場合は10,000〜12,000 程度
・スウェーデンのデンタルナースによるメインテナンス料金…4,750 円/年1 回
出典 歯科展望 2007-1、ドイツ2006Bemaより試算
◆日本の歯内療法の問題点・限界
日本の保険制度は世界的にみて恵まれた制度ですが、根管治療に関しては治療に必要な手間や時間が診療報酬に反映されていないため治療の質・内容共に限界が生じてしまうのは仕方がないことと思います。
例えばラバーダムは平成20年の保険改正で実質無料となり、保険診療でラバーダムを使うということは完全なる赤字でのサービスということになってしまいます。その結果ラバーダムを使用する歯科医院が減る原因へともつながります。
そのため、治療の成功率が低くなることは否めないでしょう。
また、日本の歯科医療(補綴・インプラント・小児歯科など)の中で歯内療法は最も遅れている分野であると私個人は感じております。
・歯内療法においては北米が最先端技術・教育・専門制度が確立されている。
・日本の歯科大学では歯内療法の教育の質にばらつきがあり、
結果として歯科医院においても質のばらつきが出てしまっている。
本来なら歯内療法はテクニックと診断が非常に必要な専門的分野であるが、日本ではそこまでの確立がされていないというのが実際のところです。
保険診療でマイクロスコープとラバーダムを使って・・・というのは5000円で出産する、100円でフランス料理のフルコースを食べに行く・・・まさにそれほど大きな違いではないでしょうか。
◆自費診療と保険診療の違い
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保険診療 |
自費(保険外)診療 |
| 適用 |
保険診療のルール エビデンスに基づかない |
北米の歯内療法専門医に準ずる |
| 概要 |
最低限レベルの治療 (従来通り) |
・マイクロスコープを使用した治療 ・厳重な無菌的処置
・手順や、材料にこだわり最新の治療法で歯にとって 最善を尽くすことができる。
・時間(トータルで保険の2倍以上の時間)をかけて
丁寧にできる |
| 費用 |
安い(数千円) |
高い(数万〜数十万円) |
1回の
予約時間 |
30分 |
60〜90分 |
| 通院回数 |
多い |
少ない(1〜3回) |
| マイクロスコープ(*) |
使用しないことが多い |
高性能マイクロスコープを使用 |
| 無菌的処置 |
弱い ラバーダム・隔壁法をしないことが多い |
科学的根拠に基づく
・ラバーダム防湿 ・隔壁法 ・仮封
・滅菌消毒システム ・ディスポーサブル |
| ラバーダム防湿 |
なしのところが多い |
あり |
| 使用薬剤 |
使用できる薬剤が限られる |
MTAセメントが使用可能 認可(薬事)のおりていない薬についても患者さん同意のもと歯科医師の裁量で使用することができる。 |
| 根管内消毒 |
消毒薬による科学的な清掃が 十分にできない |
十分な濃度の消毒薬による科学的な 清掃ができる |
| 土台作り時のラバーダム防湿 |
なし |
あり |
| 成功率 |
50%以下 保存できる神経も時間やコスト・技術・器具の問題から神経を取るケースになりやすい |
90%以上 (アメリカの歯内療法専門医) |
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(*)マイクロスコープ(手術用顕微鏡)を使用した治療
北米の歯内療法の専門医の9割以上はマイクロスコープを使用していますが、
日本全国では2000台ほど(歯科医院約7万件)です。
歯科医師の肉眼では見えないものが見えるようになり精度の高い治療を行うことができる。
◆器具・薬剤などについて
| 隔壁法ラバーダム |
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| 仮封 |
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| ディスポーサブル |
<シリンジ>


<バイトブロック> <根管内バキューム> <ペーパーポイント>

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| ラバーダム |
<通常のラバーシート> <ラテックスアレルギーをお持ちの方用のラバーシート>

 
<実際に使われている様子>
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| 薬剤 |
<MTAセメント>





  
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| ファイル |

 


細菌に感染した歯質を掻きだすように削り取る器具。 |
| 器具 |





 
 

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| 滅菌・消毒行程 |
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