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「根の治療」、「神経をとる」、「神経を残す」・・・歯科医院に通ったことのある方なら、誰もがこういった話や言葉
を耳にされたことがあるのではないでしょうか?
根の治療というと他のむし歯の治療に比べ治療時間は5~10分のあっという間に終わるのに、週に何回も通ったり、または何カ月にもわたって治療に通っているのにいつまでたっても治療が終わらなかったり、家に帰って食事をした後に詰めた薬が取れてしまってあわてて歯科医院に電話をかけたことも・・・
そんな経験をされた方も多いのでは?
一体何のために何をしてどんな効果があるのかよくわからない
・・・というのが実際の患者さんの気持ちではないでしょうか??
また、むし歯の治療といって真っ先に思い浮かぶのは
さし歯や詰め物、抜歯、インプラントや口腔外科、矯正などの言葉でしょうか。
・・・そういったことに比べて根の治療は言葉としてのなじみもなく、やっていることがとても地味な分野に聞こえますよね。
ですが、
実は歯の治療において根の治療はとても大事であり、長期的な歯の保存には最も重要な治療の一つなのです。
おそらく、そのことをご存知な患者さんはとても少ないのではないでしょうか。
もし初めて聞く方、興味を持っているがよくわからなかった方、または治療をしようとしている方、
このHPをご覧いただいて少しでも多くの方に歯内療法について知ってもらえれば幸いです。
◆歯内療法とは?
文字通り「歯の内部の治療」のことです。
広い意味では、むし歯の治療も含まれますが、通常は歯の根の中(「根管」という)に関した治療のことです。
◆根の治療(根管治療)とは?
簡潔に説明すると歯を保存するための「歯の神経の治療」のことです。
むし歯が歯髄(神経)まで進行した場合
歯の内部が感染して根の先に炎症(根尖性歯周炎)がおこった場合
これらの場合に
リーマーやファイルと呼ばれる器具で細菌に感染してしまった歯質や神経を徹底的に除去し、
歯の根の病気(根尖性歯周炎)を予防・治療を行います。
◆具体的な処置について
歯の感染は段階(重篤度)により処置が異なり、大きく分けて3つの処置となります。
また、予後が悪い、又は治らない場合は上記の処置に加えて外科的な処置を行います。

| 治療法 |
処置内容 |
効果 |
| 生活歯髄療法 |
小さく神経が露出しそうな又は露出してしまった部分や根管口部まで歯髄(神経)を除去し、できる限り神経を温存する方法 |
歯が長期で保存される確率が高くなる |
| 抜髄 |
歯髄(歯の中の神経や血管などの組織)を取り除く方法
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根の先への感染拡大を防ぐ |
| 感染根管処置 |
すでに感染から時間が経過している神経の組織を
除去し薬を詰める方法 |
細菌感染を除去 |
歯内療法外科についてはこちら
◆根管治療の難しさ
根管治療 = 「歯の内部の治療をする」ということですが、
歯の内部(根管)は
・直接人間の目で見ることができず、根管は直径1mm以下と非常に細い。
硬くなった部分やわん曲しているものもあり、形も状態も人それぞれなために完全に細菌を取り除くことが
とても難しい。
・細菌を取り残したまま別の治療を行ってしまったために逆に細菌感染が拡大してトラブルが出てしまうといった
取り返しのつかないケースにつながることもある。
<根管治療の難しさの要因について>
①:解剖学的要因
根っこの長さや形は歯の種類によって人それぞれです。極端に曲がっているもの(わん曲)や樋状根(といじょうこん)、
側枝(そくし)、イスムス、フィンなど複雑な形態をしています。また、神経の管(根管)はいわば川のように無数に枝分
かれしているので歯の内部全てを無菌にすることは困難です。
②:石灰化
石灰化とは簡単に言うと「カルシウムの沈着により根管が詰まる、または歯髄内に石のようなものができる」というような
ことです。また、人の根管は年齢とともに狭さく(細く・狭くなっていくこと)するため、器具が根の先端まで到達ができ
ず、広げるのに時間がかかるため困難となります。
③:細菌学的要因
細菌感染は複雑であり、細菌自体が抵抗性を持つなど原因・除去共に困難な原因となります。
④:診断の困難性
根管治療にかかわる症状として「はれ、痛み、瘻孔(ろうこう:フィステル)、動揺」などがありますが、それらの原因は
複雑多岐にわたり診断が難しい場合が多くあります。また、破せつ(根が破れている)は手術をして初めてわかる
ケースもあり、歯の感染以外にも顎顔面痛などの症状もあるため 診断が難しいのです。
➤歯が折れている場所によって、抜歯となるか歯を残せるかのが決まってくるのです。
⑤:テクニックセンシティブ (高度な技術が要求される)
根管治療は非常に細かい作業であり、従来の根管治療は肉眼で手探りで行うため偶発性が起こることがあります。
例えば、本来あけるべき部位ではない所に穴があいてしまう「パーフォレーション」や正規の根管よりずれて器具を
通してしまう「トランスポーテーション」、段差を作ってしまう「レッジ」などがおこりうる。歯の内部の清掃に使用する
器具(ファイル、超音波チップ、ゲーツグリテンドリルなど)が細かいためにまれに折れてしまうことがあります。
これらはなかなか肉眼での作業では防ぎようのない面もあるのです。
これらのことより、当院では質の高い治療を提供するために
歯科医師の肉眼で見える治療にかわり「手術用顕微鏡(マイクロスコープ)を利用した専門治療」を行っております。
◆マイクロスコープ
◆当院で使用している高性能マイクロスコープPROergo
カールツァイス社製歯科用マイクロスコープのハイエンドモデル。
半世紀にわたって手術用顕微鏡を開発してきたカールツァイス社の技術の結晶ともいえる歯科用マイクロスコープです。
<特徴>
・180°可変鏡筒、広視野接眼レンズ
・自然光に近いキセノン照明
・治療中の患者さんのまぶしさを軽減する照明カットフィルター内臓
・接眼レンズと患者さんの口腔の距離が長いため治療や手術がやりやすい。
・ビデオやカメラなど各種映像機器がつけられながらもレンズがぶれずに的確な治療ができる。

◆症例
| 当院での症例 |
| 術前(Before) |
治療時 |
術後経過(After) |
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| ブリッジの下に斜めに感染により骨の吸収しているライン(黒い像)がみられる。 |
マイクロスコープ下で根管治療を行った際、樋状根(といじょうこん:C型の複雑な根管の形態)であり、内側にパーフォレーション(穴)があいていたためMTAセメントを使用し、根管充填を行った。
←MTAセメント |
斜めの骨吸収像が消え、経過良好である。
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| 専門医での症例 |
| 術前(Before) |
治療時 |
術後経過(After) |
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20年7月3日
近心根(手前側の根)は殆ど根管充填されておらず、口蓋根・遠心根も同様に根尖部まで根管充填が到達していない。そのため黒い透過像が認められる。
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20年10月16日
術前より質の高い根管充填が行われた。特に近心根。根管充填後、支台築造を行った。
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22年3月4日
補綴(クラウンをかぶせた)はすでに終了しており、根尖部の黒い透過像は消失し、特に問題なく経過している。
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上顎第2大臼歯(7番目の歯)が欠損しており、右上のブロックは最後の大臼歯なため非常に重要な歯で
あったためよりシビアなケースととらえ、都内の歯内療法専門医に紹介するにいたったケース。
このように当院だけですべてを解決させるのではなく、より難易度が高いケースに関しては専門医と連携して
診療を行うことが患者さんのために最良と考えて当院では診療しております。
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