戦後とは(改定版)

 一般に言われている戦後とは、日本が敗戦した1945年8月15日以後のことです。確かに戦後をそのように定義すれば問題はないのですが、私(数藤康雄)が大人用の翻訳ミステリーを読み出したのは、シャーロック・ホームズ物を除くと、昭和30年代に東京創元社から出版された世界推理小説全集からです。私にとっての”戦後の英国ミステリー”といえば、世界推理小説全集以後の作品となります。
 しかし翻訳ミステリーの歴史からいえば、戦後最大の出来事は、なんといっても早川ポケット・ミステリが出版されたことでしょう。そこで2003年4月に本リストを公開したときは、”戦後”を1953年(昭和28年)9月5日と定義しました。そして1945年8月15日から1952年(正確には1953年9月5日以前)までの期間は、1953年以降に一度も出版されていない本のみをリストアップしました。
 しかしそのような定義をすると、古い本を少しだけ調べればよくなりますが、明らかに二重の定義となりますので、その年の特徴などをまとめようとすると、いろいろと言い訳をする必要があり、どうもすっきりしません。そこでやはり、戦後は1945年8月15日以後と定義し直し、1953年以前のリストを大幅に変更しました(改定したリストは2003年8月22日にアップしました)。
 なおその他の方針は変わっていません。本リストは以下の方針で作成しています。

 古い本のチェックはほとんど国立国会図書館のデータベースによりましたが、実物は未見のため誤りがあると思いますが……(S)。


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