第[期第二回講座 『シタフォードの秘密』を読む (2016.1.23) |
書誌的情報
- 原書"The Sittaford Mystery"(米版"Murder at Hazelmoor")は1931年の出版。原稿は1929年、つまりマックス・マローワンと知り合う前に完成していたらしい。主な翻訳は以下の通り。
- 『吹雪の山荘』(膳所信太郎訳、紫文閣、1939)
- 『山荘の秘密』(田村隆一訳、早川書房/世界傑作探偵小説シリーズ10、1952)
- 『シタフォードの秘密』(田村隆一訳、ハヤカワ・ポケットミステリ(262)、1956)
- 『シタフォードの謎』(鮎川信夫訳、東京創元社/世界推理小説全集21、1956)
- 『シタフォードの謎』(鮎川信夫訳、創元推理文庫、1965)
- 『ハーゼルムアの殺人』(能島武文訳、角川文庫、1966)
- 『シタフォードの秘密』(田村隆一訳、ハヤカワ・ミステリ文庫、1985)
- 『シタフォードの秘密』(田村隆一訳、クリスティー文庫、2004)
- TV映画「シタフォードの謎」(英グラダナ版、2006年製作、日本では2008/6にNHK-BS2で放映。ジェラルディン・マクイーワンのマープル物(シーズン2第4話)として作られた)。
- 作品の主舞台はダートムアにある架空の村エクスハンプトンだが、モデルとしてはダートムアのチャグフォード(Chagford)とソートン(Sournton)が挙がっている。
作品内容
探偵:エクセター警察のナラコット警部と容疑者ジェイムズの婚約者エミリー・トレファシス。
登場人物:他の主要登場人物はシタフォード荘の持主トリヴェリアン大佐、大佐の友人バーナビー少佐、シタフォード荘の現住人ウィリット夫人、新聞記者チャールズ・エンダビーなど。
物語:雪に埋もれたシタフォード荘では、集まった近隣の6人が遊び半分で降霊会を始めた。するとトリヴェリアン大佐の死を予言する言葉が現れたのだ。念のためバーナビー少佐が麓の大佐の家を訪れると、なんと予言された時刻頃に大佐は撲殺されていた!
本書を読んだ後(読みながら?)、可能ならば考えてきてほしいこと
@ 作品の評価を星の数(★5が満点)で答えてください。
A ダートムアを舞台にした効果を考えてみましょう。
B 二人の主人公がいる形ですが、この点をどう思いますか?
C この二人の人物像について、感想を述べてください。
D 話の展開やトリックについて、どう思いますか?
E 「スキー」はこの当時、どのくらい世の中に浸透していたでしょうか?
F クリスティはこの前後に、どのような作品を書いていたでしょうか?
次回の資料はhttp://www.ab.cyberhome.ne.jp/~lilac/christie/seibushiryou.htmで参照できます。
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