第12期第一回講座 『ポアロのクリスマス』を読む (2017.11.25) |
書誌的情報
- 原書"Hercule Poirot's Christmas"は1938年の出版。米版には"Murder
for Christmas"と"A Holiday for Murder"という二つの別題がある。
- 翻訳書は以下の通り(児童物は除く)。
- 『ポアロのクリスマス』(村上啓夫訳、ハヤカワ・ポケット・ミステリ、1957)
- 『ポアロのクリスマス』(村上啓夫訳、ハヤカワ・ミステリ文庫、1976)
- 『ポアロのクリスマス』(村上啓夫訳、クリスティー文庫、2003)
- 映像作品は以下の通り。
- 「ポワロのクリスマス」("Hercule Poirot's Christmas")「名探偵ポワロ」Agatha Christie's POIROT VI放送(英ITV、1995/1、NHK、1997/12) 監督:エドワード・ベネット、脚本:クライブ・エクストン、出演:デビッド・スーシェ(ポワロ)、フィリップ・ジャクソン(ジャップ警部)、マーク・タンディー(サグデン)、キャサリン・ラベット(リディア・リー)
- 「ル・テスク家の殺人」("Petits meurtres en famille")((FR)放送:2006/11) 仏監督:エドウィン・ベイリー、脚本:アンヌ・ジアフェリ、出演:ロベール・オッセン、エルザ・ジルベルスタイン、ブリュノ・トデスキーニ、マティアス・ムレクス)
作品内容
探偵:お馴染みの探偵エルキュール・ポアロ。本作ではミドルシャー州の警察本部長ジョンストン大佐の客人になっている時に事件に遭遇する。
主な登場人物:ゴーストン館の当主シメオン・リーとその長男アルフレッド(妻リディア)、二男ジョージ(妻マグダリーン)、三男デヴィッド(妻ヒルダ)、四男ハリー、孫ピラール・エストラバドス、旧友の息子スティーヴン・ファー、執事トレッシリアン、警視サグデンなど。
物語:ポアロ物の長編第17作。クリスマスが近づき、当主リーは孫を含めた子供たちを呼び集めた。ところがイヴの夜に当主は密室状態の部屋で殺害されてしまったのだ。サグデン警視は、ポアロとともにこの難事件の捜査にあたるが……。
本書を読んだ後(読みながら?)、可能ならば考えてきてほしいこと
- この作品の評価を星の数(★1〜5)で答えてください。
- 評価した点、評価できない点を答えてください。
- 題名に反してクリスマスらしい描写がほとんどありませんが、なぜだと思いますか? また、舞台をクリスマスに設定した理由を推測してみましょう。
- 密室トリック中心の作品ですが、クリスティーらしさが感じられる点がありましたか?
- 霜月蒼氏(『アガサ・クリスティー完全攻略』)は、「本作におけるクリスティーっぽさの白眉は、実は冒頭に仕込まれている」と言っていますが、該当する箇所は?
- シメオン・リーの人物像を、どう思いますか?
- 本作の前後に書かれた作品との相違点、類似点を考えてみましょう。
- 本書を他人に薦めるとしたら、どのような人が相応しいと思いますか?
次回の資料はhttp://www.ab.cyberhome.ne.jp/~lilac/christie/seibushiryou.htmで参照できます。
質問やメルマガへの参加はwhtushin@gmail.comまでご連絡ください。
元に戻る