第12期第二回講座 『パーカー・パイン登場』を読む (2018.1.27) |
書誌的情報
- 原書"Paker Pyne Investigates"は1934年の出版。米版題名は"Mr.
Parker Pyne, Detective"。
- 翻訳書は以下の通り(児童物は除く)。
- 『パーカー・パイン登場』(赤嶺弥生訳、ハヤカワ・ポケット・ミステリ、1959、序文付)
- 『パーカー・パインの事件簿』(小西宏訳、創元推理文庫、1963)
- 『パーカー・パイン登場』(乾信一郎訳、ハヤカワ・ミステリ文庫、1978)
- 『パーカー・パイン登場』(乾信一郎訳、クリスティー文庫、2004)
- 以下の短編集には数本の短編が収録されている。
- 『クリスティ短編集1』(井上宗次・石田英二訳、新潮文庫、1960)(「中年の人妻の事件」など4本収録)
- 『クリスティ短編集2』(井上宗次・石田英二訳、新潮文庫、1961)(「不満な軍人の事件」など6本収録)
- 『青い壷の謎』(中村妙子訳、新潮文庫、1985)(「中年の人妻の事件」「不満な軍人の事件」収録)
- 映像作品は以下の通り。
- 「中年夫人の事件」(放送:1982、Thames TV) 出演:モーリス・デンハム (パーカー・パイン)
- 「退屈している軍人の事件」(放送:1982、Thames TV) 出演:モーリス・デンハム
(パーカー・パイン)
作品内容
探偵:パーカー・パイン。統計が専門の元公務員。コンサルティング業に従事している。
作品:以下の12本の短編からなる(前半6本の題名は「の事件」を省略)。
短編の題名 | 初出誌と出版年 | 短編の題名 | 初出誌と出版年 |
「中年夫人」 | "Woman's Pictorial 1932/10" | 「退屈している軍人」 | "Woman's Pictorial 1932/10" |
「困り果てた婦人」 | "Woman's Pictorial 1932/10" | 「不満な夫」 | "Woman's Pictorial 1932/10" |
「サラリーマンの事件」 | "Strand 1932/11" | 「大金持ちの婦人」 | "Cosmopolitan 1932/8" |
「あなたは欲しい……」 | "Nash's Pall Mall 1933/6" | 「バグダッドの門」 | "Nash's Pall Mall 1933/6" |
「シーラーズにある家」 | "Nash's Pall Mall 1933/6" | 「高価な真珠」 | "Nash's Pall Mall 1933/7" |
「ナイル河の殺人」 | "Nash's Pall Mall 1933/7" | 「デルファイの神託」 | "Nash's Pall Mall 1933/7" |
本短編集に未収録の短編
- 「レガッタ・デーの事件」("The Regatta Mystery"、 Strand 1936/6、『黄色いアイリス』に収録)
- 「ポリェンサ海岸の事件」("Problem at Pollensa Bay"、 Strand 1935/11、 『黄色いアイリス』に収録)
本書を読んだ後(読みながら?)、可能ならば考えてきてほしいこと
- この短編集の評価を★の数で答えてください。(★1〜5)
- パーカー・パイン物の魅力はどこにあると思いますか?
- 一番気に入った短編を挙げてください。2編以上でも構いません。
- 前半6篇と後半6篇では設定に違いがあります。どちらがいいと思いますか? その理由は?
- 後半の6編を中東への旅行中に設定した理由が、何か考えられるでしょうか?
- 後半の作品の中には、当初ポアロ物にするつもりだったものもあります。後半の作品はポアロ物でもよかったと思いますか?
- 同じ年に長編4作と、本作を含めて短編集2作が刊行されています。作風を比べてみましょう。
次回の資料はhttp://www.ab.cyberhome.ne.jp/~lilac/christie/seibushiryou.htmで参照できます。
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