第\期第三回講座 『邪悪な家』を読む (2016.9.24) |
書誌的情報
- 原書"Peril At End House"は1932年の出版。典型的な謎解き小説。
- 翻訳書は以下の通り。
- 『みさき荘の秘密』(松本恵子訳、講談社、1956)
- 『邪悪の家』(田村隆一訳、早川ポケット・ミステリ、1959)
- 『エンド・ハウスの怪事件』(厚木淳訳、創元推理文庫、1975、新版:2004)
- 『邪悪の家』(田村隆一訳、ハヤカワ・ミステリ文庫、 1984)
- 『エンド・ハウス殺人事件』(中村妙子訳、新潮文庫、1988)
- 『邪悪の家』(田村隆一訳、クリスティー文庫、2004)
- 『邪悪の家』(真崎義博訳、クリスティー文庫、2011):これが最新訳。
- 映像作品は以下の通り。
- ソ連では1981年にTVドラマ化され、1990年には映画が一般公開されている。
- TV映画「名探偵ポワロ(第11話)/エンドハウスの怪事件」 (英国、1990)(NHK1990/08)
- TVアニメ「エンドハウス怪事件」(NHK、2004/11)
- フランスでも2009年にTV映画が放映されている。
作品内容
探偵:ポアロ、語り手はヘイスティングズというお馴染みのコンビが登場。
登場人物:エンド・ハウスの所有者ニック・バックリーや彼女のいとこマギーとチャールズ・ヴァイス(弁護士)、ニックの親友フレディ・ライス、美術商ジム・ラザラスなど。
物語:以前から命の危険にさらされていたというニックが、休暇中のポアロらとホテルの庭で会話中、銃弾で襲われたのだ。ポアロはニックを守るため、いとこを呼ぶなどさまざまな対策を考えるが……。
本書を読んだ後(読みながら?)、可能ならば考えてきてほしいこと
@ この作品の評価を、星の数(★1〜5)で答えてください。
A この作品はクリスティの故郷トーキイがモデルになっていますが、トーキイを舞台にした他の長編はあったでしょうか?
B 作品中の記述から、この時点でのポアロとヘイスティングズの状況を掴んでみましょう。
C 他の作品と比べて、ポアロの印象に違いがあるでしょうか?
D この作品の魅力、または不満や疑問に思う点を挙げてください。
E 中期・後期の作品と比べて、違いを感じましたか?
F この作品は、どのようにして読者を欺いているでしょうか? 騙しのテクニックに注目してみましょう。
G 犯人の動機については、どう思いますか?
H 後の作品に使われたトリックやアイディアがいくつか詰め込まれていますが、気が付いたものを挙げてください。
次回の資料はhttp://www.ab.cyberhome.ne.jp/~lilac/christie/seibushiryou.htmで参照できます。
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