第]期第一回講座 『クリスマス・プディングの冒険』を読む (2016.11.26) |
書誌的情報
- 原書"The Adventure of the Christmas Pudding"は1960年の出版。英国だけで出版された短編集。
- 3本の中編(「クリスマス・プディングの冒険」「スペイン櫃の秘密」「負け犬」)と3本の短編(「二十四羽の黒つぐみ」「夢」「グリーンショウ氏の阿房宮」)からなる。
- 翻訳書は以下の通り。
- 『クリスマス・プディングの冒険』(橋本福夫・他訳、早川ポケット・ミステリ、1961)
- 『クリスマス・プディングの冒険』(橋本福夫・他訳、ハヤカワ・ミステリ文庫、1985)
- 『クリスマス・プディングの冒険』(橋本福夫・他訳、クリスティー文庫、2004)
- 映像作品は以下の通り。
- 「盗まれたロイヤル・ルビー」(英ITV,1991/2,NHK,1992/4)
- TVアニメ「クリスマス・プディングの冒険」2回 (NHK,2004/12)
- 「スペイン櫃の秘密」(英ITV、1991/2,NHK,1992/4)
- 「負け犬」(英ITV,1993/1,NHK,1994/5)
- 「24羽の黒つぐみ」(英ITV,1989/1,NHK,1990/2)
- TVアニメ「二十四羽の黒つぐみ」(NHK,2005/4)
- 「夢」(英ITV,1989/3,NHK,1990/7)
- 「グリーンショウ氏の阿房宮」(英ITV,2013/6)
作品内容
探偵:最初の5本はポアロ物で、最後の1本がミス・マープル物。
「クリスマス・プディングの冒険」は「クリスマスの冒険」(『マン島の黄金』に収録)の中編化。
「スペイン櫃の秘密」は「バグダッドの大櫃の謎」(『黄色いアイリス』に収録)の拡大版。
「負け犬」は母が亡くなった直後に書かれたからか、推敲が不足していたと反省しているようだ。
「二十四羽の黒つぐみ」と「夢」はトリックが多少似ている。
「グリーンショウ氏の阿房宮」は、『ポアロとグリーンショアの阿房』(2014)と題名は似ているが、内容はまったく異なる。
後者を長編化した作品が『死者のあやまち』(1956)である。
本書を読んだ後(読みながら?)、可能ならば考えてきてほしいこと
@ クリスティからプレゼントされたクリスマス・ディナーの味は如何でしたか? 星の数(★1〜5)で答えてください。
A この中で、どの作品が一番気に入りましたか? その理由は?
B 作品中で、面白いアイディアや興味をひかれた箇所があったら挙げてください。
C 中編2編には短編の先行作がありますので、可能ならば読み比べてみてください。
D 作品中、3作が"変装トリック(なりすましトリック)"である点を、どう思いますか?
E この作品の他に、クリスマスをテーマにしたクリスティの作品があるでしょうか?
F クリスティの全短編の中で、
好きな短編(または他人に勧めたい短編)3本を挙げて下さい。
次回の資料はhttp://www.ab.cyberhome.ne.jp/~lilac/christie/seibushiryou.htmで参照できます。
質問やメルマガへの参加はwhtushin@gmail.comまでご連絡ください。
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