第Z期第一回講座 『死との約束』を読む (2015.5.23)
書誌的情報
- 原書"Appointment with Death"は1938年の出版。
- 中東を舞台にしたポアロ物。『メソポタミアの殺人』と『ナイルに死す』に次ぐ3作目。
- 邦訳は以下のとおり。
『死との約束』(高橋豊訳、早川ミステリ、1957/7)
『死との約束』(高橋豊訳、早川ミステリ文庫、1978/5)
『死との約束』(高橋豊訳、早川クリスティー文庫、2004/5)
- 戯曲はクリスティ自身が脚色し、1945年3月にロンドンで上演された。日本での公演はない。
- 映画「死海殺人事件」は1988年に公開。監督はマイクル・ウィナー、脚本はアンソニー・シェイファー、ピーター・バックマン、マイクル・ウィナー。ポアロ役はピーター・ユスティノフで、三度目のポアロを演じている。
- スーシェのポアロTV映画は、英国では2008年に放映。日本では2010年09月にNHK衛星第2で放映された。
作品概要
探偵:エルキュール・ポアロ。主要舞台は世界遺産に登録されているヨルダンのぺトラ遺跡。
登場人物:女医のサラ・キング(準主役)、金持ちの未亡人ボイントンとその家族の面々。さらに旅行団に参加するウエストホルム卿夫人など。
物語:エルサレムのホテルで聞いた男女の不可解な囁きが、ポアロの耳に残った。一方サラはボイントン一家と出会い、夫人に抑圧されている息子らを助けようとするが……。
本書を読んだ後(読みながら?)、可能ならば考えてきてほしいこと
- この作品の評価(★5つが満点)は?
- この作品の優れている点、または、評価できない点を挙げてください。
- 舞台背景が生み出している効果を考えてみましょう。
- 作中で言及されている他の作品をチェックしてみてください。その作品と本作の内容にはどんな関係があるでしょうか?
- トリックの出来はどうでしょうか?
- ボイントン夫人のキャラクターをどう思いますか?
+(プラス)の内容
連載形式で、クリスティのライバル・後継者たちを取り上げる。
第一回はバロネス・オルツィの紹介。『紅はこべ』(1905)や『隅の老人』(1909)でお馴染みの女性作家。
次回の資料はhttp://www.ab.cyberhome.ne.jp/~lilac/christie/seibushiryou.htmで参照できます。
質問やメルマガへの参加はwhtushin@gmail.comまでご連絡ください。
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