第13期第三回講座 『忘られぬ死』を読む (2018.9.22)

書誌的情報

短(中)編のアイディアを長編または戯曲に再利用した例
「プリマス急行」(1923)⇒『青列車の秘密』(1928)
「犬のボール」(1933、これは執筆年で、雑誌掲載年ではない)⇒『もの言えぬ証人』(1937)
「検察側の証人」(1933)⇒戯曲『検察側の証人』(1953)
「黄色いアイリス」(1937)⇒『忘られぬ死』(1945)
「管理人の事件」(1950)⇒『終わりなき夜に生れつく』(1967)
「三匹の盲目のねずみ」(1950)⇒戯曲『ねずみとり』(1952)
「ポアロとグリーンショアの阿房宮」(1954、これは執筆年)⇒『死者のあやまち』(1956)

以下は短編と長編が類似している例(ジョン・カランの『アガサ・クリスティーの秘密ノート』他より)
「愛の探偵たち」(1926)/『牧師館の殺人』(1930)
「火曜クラブ」(1927)/『ポケットにライ麦を』(1953)
「クリスマスの悲劇」(1930)、「砂にかかれた三角形」(1936)/『白昼の悪魔』(1941)
「六ペンスのうた」(1934)/『無実はさいなむ』(1958)

本書を読んだ後(読みながら?)、可能ならば考えてきてほしいこと
  1. この作品の評価を★の数(1〜5)で答えてください。
  2. この作品の魅力はどこにあると思いますか? また、不満な点はどんなところでしょうか?
  3. プロットや叙述方法について、どう思いましたか?
  4. トリックの出来はどうでしょうか? 最も優れていると思ったトリック(騙しのテクニック)を挙げてください。
  5. 探偵役(アンソニー、レイス大佐)の人物造形を、どう思いますか?
  6. この作品の下敷きとなった短編「黄色いアイリス」と、読み比べてみましょう。
  7. 英題"Sparklling Cyanide"(「泡立つ青酸化合物」)と米題"Remembered Death"(「記憶に残る死」)は、どちらが良いと思いますか?
次回の資料はhttp://www.ab.cyberhome.ne.jp/~lilac/christie/seibushiryou.htmで参照できます。
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