第17期第一回講座 『ねずみとり』を読む (2020.6.27) |
★ 本書を読んだ後(読みながら?)、可能ならば考えてきてほしいこと
- この戯曲の評価を★の数で答えてください。(★1〜5)
- 短編小説版「三匹の盲目のねずみ」(『愛の探偵たち』所収)と読み比べてみましょう。
- この作品が戯曲として成功した理由はどこにあると思いますか?
- ストーリー展開や場面の作り方で、うまいと思うところを挙げてください。
- 内容的に疑問点があれば挙げてください。
- あなただったらどの役を演じたいと思いますか? 最も名の売れている役者はどの役にキャスティングしますか? また、この役はこういう風に演じさせたいという意見があったらどうぞ。
★
書誌的情報
- 原書"The Mousetrap"は1952年の出版。英国の出版社は戯曲専門の出版社"Samuel
French"。ロンドンでの初演は1952年11月25日。なお本戯曲は、短編集『愛の探偵たち』所収の中編「三匹の盲目のねずみ」(”Three
Blind Mice”)を元に創作された。
- 翻訳書は以下の通り(児童物は除く)。
- 『ねずみとり』(鳴海四郎訳、ミステリマガジン、1975/12月号)
- 『ねずみとり』(鳴海四郎訳、解説:浅田寛厚、早川ミステリ文庫、1980)
- 『ねずみとり』(鳴海四郎訳、解説:石田衣良、早川クリスティー文庫、2004)
- 映像作品は以下の通り(主としてhttp://www.deliciousdeath.com/indexj.htmlより)。
- "Die Fuchsjagd"(西独、放送:1954年4月13日)
監督:Werner Simon 脚本:Kurt Nachmann
出演:Wolfgang Spier、Hanne Hiob、Eva Krutina、Ilse Laux、Helmut Ahner
- "Musefalden"(デンマーク、放送:1955年8月27日)
監督:Svend Aage Lorentz
- "Tres Ratinhos Cegos"(ブラジル、放送:1956年1月21日)
監督:Ezio Tozzi 脚本:Marcos Rey
出演:Walter Avancini, Homem de Melo, Percival Ferreira
- "Pelekautai"(ソ連、放送:1986年)
出演:Vaiva Mainelyte, Arunas Storpirstis, Gerardas Zalenas
- "Myshelovka”"(ソ連、1990年)
監督:Samson Samsonov 脚本:Vladimir Basov
出演:Elena Popova, Evgeniy Paramonov, Vladimir Soshalsky
★
付録:謎の台詞"……Japanese too"について
実際の舞台では一件落着後、妻からの結婚記念日のプレゼントを手に持った夫のジャイルズが「すばらしい贈り物だ。しかも日本製だよ」と言って観客をドット笑わせるシーンがある。1980年代末に日本製品が世界を席巻した頃に付け加えられたジョークだが、21世紀に入っても使われているらしい。2020年3月にも日本のクリスティ・ファンは現地の舞台でこの台詞を聞いたそうだ。
これまでの資料は
http://www.ab.cyberhome.ne.jp/~lilac/christie/seibushiryou.htmで参照できます。
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