富田林市立久野喜台小学校・山村 精一(大阪・かわち教育サークル)
発・二連で見えるものは何ですか? → せみ・木の幹・ぎんのしずく
・せみ
・木の幹
・ぎんのしずく
ここでの間違いはみられなかった。
発・二連で聞こえる音は何ですか? → びーん
・びーん
・夕立のやんだ音
夕立のやんだ音に対しては、おかしいという意見。なぜなら、「やんだ」の「だ」なの
だから、もう終わっているからといい意見。よく文をみていると伝える。
発・ぎんのしずくを説明しなさい。
→ 何かにたたかれて木の幹からたれているしずくが、光に照らされて銀色になったもの
ここは、子どもは戸惑っていた。しずくというものがイメージできないからだ。
そこで、辞書を使って調べようということにした。
・雨のしずくで、銀は葉っぱから落ちるしずくの色をイメージした色
・木についていた夕立の雨
・葉や幹がせみたちにたたかれて落ちた水
と、銀についてまで説明できた子は1名であった。
そこで、つぎの発問を出す
発(追加)・銀のしずくの「銀」とは何ですか?辞書を使って説明して下さい。
銀色の辞書に書いてあることを発表させた後、この銀は何かともう一度問うと、しずくが光(太陽)当たったからだと出た。
銀について辞書で調べることは不要であったろうが、こうやってステップを踏むことが理解につながった。ちょっとした向上的変容であった。
発・「木の幹はたたかれて」とありますが、何にたたかれたのですか?
・せみの羽
・せみの飛ぶ時の羽
指・自分の考えをノートに書きなさい。
→ 「て」をどうとるか。原因・理由の「て」とすると、何かの因があり、ぎんのしずくとなったととれる。
そうなると、その因は、「せみ」か「夕立」か。
二連つながりから考えると、せみ(せみの羽)ということにならないか。夕立がやんでいるわけで、その後にせみが羽を動かし出す。ということは、夕立がやむと、その結果せみが動き、その結果木の幹がたたかれると考える。
よって、せみだと考える。
・せみたちが飛ぶときに木に当たったからだ
という意見のみであった。そこで、
発(追加)・雨が降ったら木にあたるでしょ。じゃあ、それもたたかれたことにならないでしょうか?
すると、せみより、雨がたたいたという意見が増えた。討論へ。
(雨)
・葉っぱに水がたまっていたものが当たった。
・せみの力では、たたけない
(せみ)
・せみが飛ぶときにあたった。
・せみが飛ぶ前に、夕立はあがっているから雨はおかしい。
・羽をふるうというあとにたたかれたと出ているから。
ここで木の幹というものが分かっていない子がいたので、調べさせる。
木の幹は大きいところだという分かると、さらに雨の方だという子が増える。
細い木だったら、せみの羽での十分しずくになるという意見も出る。
結局、ここで討論終了。
二連だけを考えるとせみになるが、一連だけを考えると雨になると説明。だから、どちらが正しいとは言えないが、自分の意見がしっかり言えていたら正解とした。
最終は せみ 10人
雨 21人 であった。
情報を蓄積させて望んだつもりであったが、十分な討論活動にはならなかった。原因は、意見が別れなかったということが大きい。
ということは、この発問は討論に値しないのであろう。
無理やり討論にしてしまった。
指・ノートにと「夕立がきた」「アリ」「レンガべい」「じゅっ」「けむり」「雨がふって
いる」書きなさい
発・一連と二連を対比しなさい。
・ 「夕立がきた」⇔「夕立がやんだ」
・ 「アリ」⇔「せみ」
・ 「レンガべい」⇔「木の幹」
・ 「じゅっ」⇔「びーん」
・ 「けむり」⇔「しずく」
・ 「雨がふっている」⇔「雨がやんだ」
対比は、1学期にしていたので思い出すとすんなりとはじめた。
発・話者はどこにいて、ありやせみを見ていますか?
話者について簡単な説明を加えた。
時間がきたので、家か外かを聞いた
すると 家 5
外 26 であった。
指・家か外か、自分の考えをノートに書きなさい
ここで終わり、次時で討論すると伝える。