「サヨコ、サヨコ、サヨコ、・・・」


 何分間ぐらい心の中で呼び続けただろうか、、


 とその時である、暖かくおだやかな風が私に吹き付けたと同時に


 私は確かに女の子の声を聞いたのである。


「私を呼び起こしてくれて、ほんとにありがとう。今まであたし、す

 っかり力をなくしていて、動くこともままならなかった。でも、あ

 なたが持って来てくれた素敵な自然のイメージと、私の存在を知っ

 てくれている、あなたの心が、私に再び力を取り戻させてくれたの。

 これでまた自由に動きまわることができる。ほんとにありがとう。」


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