2010年、暑〜い、暑〜い夏!この夏休みに東京臨海高速鉄道りんかい線の見学に行きました。まぁ、「見学」と言っても別に予約して工場に入るわけではなく、ただひたすら全線を走破するだけでした。

 りんかい線は大崎駅から新木場駅計12.2営業キロの鉄道で、両側の駅を含み8駅が有します。1996年3月第1期区間として新木場〜東京テレポート間が開業し、2002年12月に全線開通しました。
 りんかい線はバブル時期から予定されていた「東京都市博覧会」のため計画されましたが、博覧会の中止に伴い大崎まで延長しました。大崎からJR埼京線に直通し、川越線の川越駅まで相互乗り入れを実施しています。通勤時間帯はほぼ全編成が埼京線と直通運転しており、日中において直通1本にりんかい線区間内1〜2本のダイヤを組んでいます。埼玉県と都心を結ぶ鉄道として大活躍し、平均1日の利用者数は20万人を超えると言われています。
 開業当時、「臨海副都心線」と呼んでいたが、2000年から「りんかい線」に改称されました。ちなみに、隣りに「東京臨海新交通臨海線」(通称「ゆりかもめ」)が運行しているが、別会社の別の線路です。


1.大崎駅
 りんかい線の玄関口「大崎駅」。
 駅はJR東日本より管理しているため、各標識や表示板がすべてJRのフォーマットになっています。
 りんかい線(埼京線直通含む)が5番〜8番ホームを使用します。主に、5番線は埼京線直通運転の新木場方面、8番線は川越方面、6と7番線はりんかい線内折り返しのホームです。

大崎駅ホーム上の駅表示板。緑はJR東日本の線路、青は東京臨海高速鉄道の線路を示している。
 「西大井」駅はJR東日本湘南新宿ラインの駅である。

7番線に停車しているりんかい線の70−000形電車。
 東京臨海高速鉄道社が有する車両ですが、埼京線への直通運転ができます。車両は10輌編成で構成され、通勤向けの車両である。


2.大井町駅
 大井町駅からは完全のりんかい線専用の駅。
 JR京浜東北線や東急大井町線と接続するが、改札を出なければ乗換えができない。また、地下トンネルの関係で1番線と2番線が上下重なり、別々の改札より入出場します。


りかい線大井町駅の自動きっぷ売り場。
 大崎駅ではJRと共用しているが、ここからはりんかい線専用のマシン。10台の券売機がズラリ並んで、いかに利用が多いと想像できる。

地下5階の2番ホーム。列車が天王洲アイル・東京テレポート・国際展示場・新木場方面へ向う。



3.品川シーサイド駅
 品川シーサイド駅は品川駅の南側、大井町駅の東側に位置します。近くに大手会社のオフィスビルが集まっているため、駅の利用者数が年々増えています。


品川シーサイド駅のホームから地上へのエスカレータ。地下駅としてとても深いため、エスカレートを何回も乗らなければならない。


品川シーサイド駅の駅案内板。各駅のデザインが異なり、とても個性的。


4.天王洲アイル駅
 天王洲アイル駅はJR品川駅から東へ約1.5キロ離れる1面2線の地下駅です。改札を出てから東京モノレールへの乗換えができます。
 駅名は天王洲のビジネス再開発街区から得て、「アイル」とは「島」を意味します。



天王洲アイル駅の改札口。

りんかい線の路線図。天王洲アイル駅から新木場駅までの運賃が320円で高い!


5.東京テレポート駅
 東京テレポート駅はりんかい線のもっとも人気の駅とも言えます。その近くに、フジテレビ本社から始め、日本科学未来館、船の科学館、パレットタウン、大観覧車、トヨタの車展示場MEGA WEBなど多数の施設が立ち並んでいます。また、当初「東京都市博覧会」の最寄駅として建設されました。
東京テレポート駅のA出口。ゆりかもめのお台場海浜公園駅と隣接している。
 ちなみに、駅名となっている「東京テレポート」は施設の名称ではなく、東京臨海副都心(現在のお台場)当初の愛称です。



東京テレポート駅のコンコース。地上から自然光が届くように大きな吹抜きが採用されている。


6.国際展示場駅
 名前の通り、東京国際展示場(通称「ビッグサイト」)への最寄駅です。このため、各展示会に見学するビジネスマンやOLたちが駅とその周辺に溢れます。
 多数の利用客を想定し、広いコンコースと高い天井が採用され、開放感のある駅です。
 また、ゆりかもめの有明駅と乗換えできます。

国際展示場駅の地上出口。特徴はもちろん、この白いトンネル状の巨大な屋根。




7.東雲駅
 相対式2面2線の東雲駅はりんかい線の中では、両端の始発駅と終着駅を除いて唯一の地上駅です。もともと旧国鉄の京葉貨物線の駅として計画されたが、ほぼそのまま流用されりんかい線の駅になりました。
 近くにオフィスビルや住宅街が少ないため、りんかい線でもっとも利用客の少ない駅です。

 ちなみに、駅名の読み方は「しののめ」ですが、北海道にある同じく「東雲」駅は「とううん」と読みます。

東雲駅の駅舎。高架駅のため、立派な駅舎が聳えている。



りんかい線電車の車内風景。


8.新木場駅
 新木場駅はりんかい線の終着駅(一説「始発駅」)です。JR京葉線や地下鉄有楽町線と乗換え可能ですが、改札外となります。
 3線路の改札が共に3階に設置し、京葉線が4階、有楽町線とりんかい線が2階にホームが設置されています。


新木場駅の出口。駅名の表示板が大きな木材を用いて、昔下町の情緒が漂う。
 駅周辺は、駅名の通り昔からの貯木場である。近くには木材関連企業が多数ある。

今回の社会科見学にてお世話になったフリーきっぷ「東急お台場パス」。
 東急電鉄が発売している周遊券で、東急線内各乗車駅から大井町線大井町駅までの往復乗車券と東京臨海高速鉄道りんかい線の大井町駅 - 新木場駅間の乗り放題がセットになって、一日有効の乗車券である。
 写真の通り、中延駅から大井町駅までの往復+りんかい線内乗り放題でたったの700円。これは相当に得だ!