Many Legends of Gou Yuehua
■郭躍華伝説03■試合■

◆対 高島 規朗 選手(日本)◆日中交歓大会(推定)◆

試合は、中盤になれば競るのが基本だ。

どんな選手と試合をしても必ず中盤〜終盤には競ると思って、戦術を組み立てるべきだ。

決して、前半で勝負をつけようとか、前半のリードで逃げ切ろうと考えてはいけない。

もちろん、スタートダッシュは大切だ。大量リードは精神的に余裕を与えるだろう。

しかし、相手も一流なのだ。こちらに隙が出来れば、即逆の立場になる。

 

特にカットマンと対戦するとゲームの後半に進につれ競ってくる。

そのポイントは、10−10、15−15、18−17もしくは17−18となるケースが多い。

しかも、徐々にカットマンに追いつかれると攻撃型にとってはプレッシャーとなる。

それは、前半にあれだけ強気で攻めていた選手も緊張(恐怖)とプレッシャーの為、80〜90%の力しか出せないからだ。

ますますカットマン有利の状況になっていく。

ここから多くの選手の脳裏に迷いが生じることだろう。

17−18、18−17などの競ったポイントになれば、一気に勝負をつける為に作戦を変えていくのが普通である。

それは、

のが普通なのかもしれない。

しかし、郭躍華選手は違った。

後半の、それも接戦を演じている緊張している時にも作戦を変更しない。

中盤から終盤にかけて、自らカットマンの十八番の持久戦で勝負するのだ。

ある意味では無謀なのかもしれない。

しかし、それを可能に出来るのは、会得した技術の幅が広いからであり、誰にも負けない精神力があるからだ。

世界No.1の努力(練習)をしているのだろう。

ミスターカットマンと呼ばれ、世界中の誰もが認めるカットの第一人者である高島選手に

「私はカット選手でありながら郭躍華の持久戦に耐えられなかった。精神的に張り合えないし、相手が崩れない。"もう崩れるだろう" "もうイライラして強打したり、3球目で勝負に来るだろう"と私は考えるが、彼は徹底的にその形を崩さない。そうすると自分が崩れてくる。そういう気持ちの張り合いに耐えられなくて焦ってしまい、自分から仕掛けていって、逆に自分が崩れてしまう。」

消えるラケットと言わせる程、揺るぎ無い精神力、幅のある技術を郭躍華選手は会得している。

それは、あの豪快なドライブ、広範囲なフットワーク、強靭な体を見れば誰もが納得する。
(右の画像だが、実はあまりにも振りが速い為、ラケットが消えて見えるのだ。手前:郭躍華選手、向こう側:高島選手)

頭のてっぺんから足元まで、すべてのパワーをボールに凝縮!
高く投げ上げられたボールは落下速度という自然の力を吸収し、郭躍華選手の無限の力を待っている。
郭躍華選手は髪を振り乱し、TOPからBOTTOMまでの全パワーをボールに込める。もう誰も止められない。
(左の画像、手前:郭躍華選手、向こう側:高島選手)

 


ぶれるラケット
MAX120%のサービスは、余りにインパクトのスピードが速く確認をすることが出来ない。この写真からではサービスの回転を見極めることは不可能だ。それだけラケットにパワーが充電されている。
(左の画像、手前:郭躍華選手、向こう側:高島選手)

 

 

 

鳳凰羽ばたく!
サービス後の瞬間である。何とインパクトの強いフォロースルーだろうか。まるで鳳凰が羽ばたいている様だ。鳳凰、郭躍華選手にはぴったり合う高貴なイメージだ。
(左の画像、手前:郭躍華選手、向こう側:高島選手)

■終わり■