三重県南東沖 M6.5 (2016/4/1)

(2016/4/5 更新)


図1:×が今回の地震の震央です。 暫定震源の値を使ったので、北緯33.3233度、東経136.3832度、深さ28.7kmです。 気象庁は、M6.5(暫定マグニチュード)ですが、米国地質調査所はM6.0です。GCMTはMw6.0。 北西側の1944年M7.9は昭和東南海地震です。 用いた震源データは、1923年以降で震源の深さ80kmまで。震源データは、気象庁震源および一元化震源によります。


図2:図1の中で切り出した地区の断面図です。×印が今回の震源。 中央部から左へだんだん深くなっている震源分布が沈み込むフィリピン海プレート内及び境界の震源です。 1944年M7.9昭和東南海地震の震源がプレート境界面と思われる所より深くなっていますが、 これは当時の観測網が少なかったため深さの誤差が大きいためと思われます。 B側にやや深い震源が沢山分布していますが、 この場所は陸から離れた沖合なので震源の深さが正しく決まっていないと思われます。


図3:産総研により検知された深部低周波微動の分布。 3月4日から3月31日までで、赤色は3月30日からの分布。 右側は時空間図で横軸が時間。今回の震源に近づいているように見えます。


図4:グルーバルCMTグループによるメカニズム解。Mw6.0でした。 低角逆断層なので、プレート境界面での地震と考えられます。


図5:Hi-netの自動震源による震源分布図です。4日24時00分まで。 ×印は、気象庁暫定震源の本震の位置です。 Hi-netの自動震源では本震はM5.8になっています。 今のところ、余震は本震の陸側付近に集中しているようです。


図6:図5の切り出した地区の断面図です。×印は、気象庁暫定震源の本震の位置です。 余震分布が、水平に近く、やや北西側へ深くなっているような面の分布と そこより少し深いところから鉛直に分布する余震群の2つに分かれて見えます。 どうも低角逆断層のプレート境界面の断層と、 それに直交するようなフィリピン海プレート内の断層の両方が動いたようです。


図7:図5の切り出した地区のM-時間図です。本震の3時間後頃から余震活動は低調です。本震を除くとb値は約0.9。


図8:図5の切り出した地区の時空間図です。本震は浅い側で、余震は深い方(図の上方、陸側)へ広がったようです。


図9:1日11時39分の本震後から4日08時までの余震分布図です。 図の4日24時という表記は誤りです。


図10:図9の切り出した地区内の余震M別頻度分布図(緑色×)です。 青色は累積度数。赤色はb値。


図11:図9の切り出した地区内の余震のb値。 宮城沖の場合(図14)と違い普通に近い値。


図12:2011年3日9日11時45分の最大前震後から10日までの余震分布図です。 今回と同じHi-netの自動震源です。11日のデータは収集出来なかったので10日までです。


図13:図12の切り出した地区内の余震M別頻度分布図(緑色×)です。 青色は累積度数。赤色はb値。


図14:図12の切り出した地区内の余震のb値の時間変化。かなり小さい。



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