ソロモン諸島のM7.6地震(2014/04/13)とM7.5(4/19)

(2014/4/19更新)


図1:データは米国地質調査所で、時刻はすべて世界標準時。 1964年から2014年4月12日24時までの深さ60kmより浅い地震の震央分布。 13日の地震は、プレート境界線が曲がっている付近で起きました(×印の所)。 地震発生は、世界標準時で12日20時14分(日本時間13日05時14分)。 19日13時27分の地震は、図2の4月1日の地震の近くで起き、 1995年と2007年の地震の震源域の間で起きたと思われます(図4を参照)。


図2:周辺で起きた過去の主な地震の余震域と4月1日以降の震源分布。 今回の地震は、2003年の地震と2013年の地震の間で起きています。 また、この付近では同規模の地震が隣接して続発する場合があるので注意が必要です。 4月11日は、もっと北西のブーゲンビル島の西岸沖でM7.1の地震が起きていました。


図3:続発しました。16時間22分後にM7.4が南西側で起きました。 両方の地震の余震を色分けして示しました。


図4:周辺で起きた過去の主な地震の余震域と4月1日以降の震源分布。 翌日にM7.4が起きて以降も余震活動は活発です。 2つの地域でM7地震がそれぞれ連発して起きています。 茶色線は、過去の約30年間に起きた主な地震の震源域。


図5:図4の枠内の時空間図。 上が北西で、下が南東側。4月15日に入って余震域が東へ拡大したが(14日23時47分から)、 18日なって更に東に離れたサンタクルーズ島に近い所でM6地震が起きたのが気になります。 19日04時過ぎには、11日から活動していたブーゲンビル島の近くでM6.6の地震が起きました。 そして、13時27分にM7.5の地震がすぐそばで起きました。


図6:4月12日と13日の地震のCMT解(グルーバルCMTグループによる)。 最初の地震は横ズレ型に近いので、津波は大きくなかったと思われますが、 後の地震は、プレート境界の逆断層型なので、それなりの津波を起こしたと思われます。 19日のM7.5はプレート境界の沈み込みに伴う逆断層型でした。津波の被害が心配されます。


図7:この付近のプレート分布図。 ニューギニア付近は複雑な分布になっている。 今回の地震は、ラバウルるからの沈み込み帯が南東に延び、東へ曲がって 横ズレ型と混じるところで起きています。 19日の地震が起きたブーゲンビル島西方では、ソロモン海プレートが太平洋プレートの下へ沈み込んでいます。





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