ベランダ鉄道 『洞爺鉄道・辺蘭妥線』の建設
【その7】制御関係について
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上の図が辺蘭妥線の線路配置です。設置スペースはおよそ横幅4100mm・奥行き2600mmになります。本線エンドレスと3本の引き込み線の、合わせて4ブロックに電気的に分かれています。列車運行は単純に1列車のみ。従来からのDCによるコントロールで運行しています。 |
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電源は鉄道模型用のパワーユニットではなく、無線器用の直流安定化電源を使用しています。出力電圧15V・最大出力電流12Aのものです。G用パワーパックの最大電圧は22Vで、それに比べると少し低いのですが、これでも充分すぎるほどのスピードが出ます。 |
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上記の電源は、本当に単なる電源でしかありませんので、スピードや進行方向のコントロールには別にコントローラーが必要になります。当鉄道で使用しているのは、アリストクラフト製の "The Train Engineer" という、ラジコン式のコントローラーです。左の写真の左側が送信機、右側が受信機です。受信機は電源とフィーダーとの間に入れるかたちで使用します。つまみのないコントローラーというわけですね。これのおかげで、運転操作を一カ所で行うという制限がなくなりました。 |
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パワーパックのラジコン化といっても、本当にパワーパックだけではポイントの操作時にコントロールボードやポイントの近くまで行かなければなりませんので、このシステムにはポイント用のレシーバーも用意されています。左の写真がそれで、1台のポイントレシーバーで5箇所ののポイントを操作することが出来ます。これは10台まで増設可能で、最大50箇所のポイント操作が可能です。出力ターミナル部分はLGBのポイントマシンの規格に合わせてあります。 |
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フィーダーコードとポイントレシーバーは、使わないときには不織布製の袋に入れて、ストラクチャーの中に突っ込んであります。雨が降ってもあまり濡れないベランダですので、この位でも保護になっているようです。 |
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線路敷設当初は、引き込み線への電流のON/OFFを、アトラス社製セレクタースイッチで行っていました(【その2】を参照のこと)が、ラジコン式コントローラーの導入で、その操作が煩雑に思えるようになってきました。ポイントを選択式にすれば、ポイント操作だけで引き込み線への電流のON/OFFが可能です。LGBのポイントは非選択式ですのでポイントの改造が前提となりますが、改造出来たとしても選択式ポイントはポイントレールそのものがスイッチの役目を果たすので、野外での使用は、レールの汚れなどの要因から不安があります。ポイントに連動するスイッチでもあれば助かるのになと思っていたら、ありました、LGB純正で! |
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これがそのポイントに連動するスイッチ、品番12070 "EPL Supplementary Swich Type2" です。2つのマイクロスイッチが電動ポイントのマシンの動きに合わせて代わる代わるON/OFFするというもので、一応DPDTスイッチ(いわゆる6Pスイッチ、ですよね)と同様の働きをするようです。 |
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右の写真は実際にLGBのポイントマシンに取り付けたもの。マシンのターミナルの反対側の面に蓋が付いているので、それを外してスイッチを押し込みます。後はフィーダーとコントローラーの間で適切な配線をすれば、選択式ポイントのような動作をするようになります。簡単なレイアウトですので、これでコントロールボードを追放することが出来ました。 |
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パワーパック・線路間の配線はこのようになっています。ギャップは片ギャップ。本線エンドレスは常時通電状態にして、ポイント操作での電流のON/OFFからは切り離してあります。引込線1は素直な配線ですね。ポイントの切り替えで単純に電流のON/OFFをしているだけです。引込線2と3は、まずポイントBの操作で2本の引き込み線に電流が流れるかどうかを選択して、更にポイントCの操作で引き込み線2と3、どちらに電流を流すか選択するようになります。ポイントスイッチBを省略してしまうと、引き込み線2と3のどちらかには電流が流れている状態になって、動力車の留置線としての用をなしません。 |
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