2001 晩秋 長野 大澤酒造

 長野に行く機会が出来たので、ならばと時間を作って頂きお邪魔したのが

 “明鏡止水”を醸す、大澤酒造・大澤 真さんの蔵だ。

 午前10時の約束で駅からバスで向かうが・・・。

 毎度の事ながら朝方まで・・かなり・・飲んでいたせい!?

 外気寒いが車内の暖かさにウトウト・ウト・・・zzz

 降りるべき停留所を寝過ごし終点へ。。。かなり動揺。。。

 タクシーを拾い(よく拾えたなあ)猛ダッシュ!!

 時間通りには着いたが、落ちつかぬまま真さんに会う。

 木の温もりのする部屋へ案内され“それはそれは”とお茶をご馳走になる。

 “はあ”生き返る。。。ちょいと出された漬物が旨いこと美味いこと!!!

 落ち着き改めて部屋を見ると・・・歴史を感じる。。。

蔵は旧中山道沿いに建ち、江戸時代・人の往来で賑わってたと思われる資料や

 多数の掛け軸・書道の作品が壁一面に。。。

 一通り作品を説明受け見終わり、“では”と蔵の中へ。。。

 真さんの弟、実さんに会う。洗米・蒸米は終わり、一息ついてる所だった。

 
     
  湯気!蒸し終わり       味のある佇まい。営業マンも立ち尽くす

 
 炊きたての米の香りが腹を空かす(おいおい)。

 杜氏の中村誠(南部杜氏)さんにも会う。ご丁寧に頭を下げられ恐縮。。。

 造りの工程を順に説明受ける。特徴の一つにアルプス酵母が挙げられる。

 別名泡なし酵母とも呼ばれものだ。

 タンクからの甘い香気が喉を鳴らす(もうかい)。

 試飲!!!香りの強さと裏腹に軽快な口あたり。

 ブクプクブク・生きてます   

 タンクから直でこのあたり・・・落ち着いたら、より滑らかな口当たりになるだろう。

 部屋に戻り一時間程、今の清酒業界・飲食業界のあり方等を語り合う。

 自分の手元から離れ、東京で他の地域で旨く飲まれているのか、かなり心配していた。

 流通のあり方も含め。飲み手の口に入るまでが酒造りと言っている様に思えた。。。

 “ちょっと遠いけど蕎麦でも行きますか”と言われ・・・喜んで!!!

 収穫の終えた田畑・小川に架かる小さい橋。

のどかな田舎の風景が・・・真さんの軽快な猛スピードで(笑)続く。。。

ポンっとその中に蕎麦屋があった。

外観の造りも良かったが、中がまた素晴らしい。囲炉裏を囲み

 

当然の如く、明鏡止水の純吟が出された。信州味噌と酒が合うこと遭うこと。

地の物は地で・・・。蕎麦を啜る、大澤さんの酒を入れる。繰り返し繰り返し。

互いが自己主張せず、良い所だけ尊重しあっている(幸せ・・)

燗の話で大いに熱くなる。真さんも燗は好きとの・・(自社商品“お燗にしよ”)

駅まで送っていただき、土産の酒を頂き、別れた。

     
    あーぁ影・・真さんです      杜氏・・・誠さんです

また、猛スピードで走る車の後ろ姿が微笑ましい。

帰りの新幹線で、頂いた“明鏡止水”をもう一杯。

心も体も人も酒も・・・疲れず軽快だ。